【目次】
- 共通する特徴
- 物質別:アルカリ金属・アルカリ土類金属
- 物質別:アルカリ金属・アルカリ土類金属(K, Na除く)
- 物質別:有機金属化合物
- 物質別:金属水素化物・りん化物
- 物質別:炭化物
共通する特徴
■特性
- 吸湿性のものが多い
- 無機質の固体である
- 水と作用して発熱(黄リンを除く)し、あるいは可燃性ガスを発生して発火する。
- カリウム、ナトリウム以外は、それ自身不燃性だが、単体のものは難燃性である。
■貯蔵・取扱の注意
- 燃焼の際、可燃性ガスを発生するものは、火気に注意する。
- カリウム、ナトリウムは危険性が大きいので、小分け貯蔵が適当である。
- 換気をよくし、冷所に貯蔵する。
- 容器の破損、腐食を防止し、容器は密閉する
- 水との接触は絶対に避ける。(保護液、不活性ガスを用いて貯蔵するものもあり、これらの保護液、不活性ガスの漏出を防止する。)
■消火方法
- 乾燥砂を用いた窒息消火がよく、金属については金属火災用粉末消化剤(塩化ナトリウム)を用いる。
アルカリ金属・アルカリ土類金属
指定数量:10kg(黄リンは20kg)
カリウム K
ナトリウム Na
- 水と激しく作用して、水素と熱を発生する。
- 融点以上(97.9℃)に熱すると、黄色い炎を出して燃える。
アルキルアルミニウム
アルキルリチウム
黄リン
- 白色又は淡黄色ロウ状の液体。
- ニラに似た不快臭を有する
- 発火点に達すると自然発火し、五酸化りん(無水りん酸)となる
- 水には溶けないが二硫化炭素に溶ける。
- 自然発火しやすいので空気に触れないように水中に貯蔵する。
- 自然発火性のみを有する
- 融点44.1℃
アルカリ金属・アルカリ土類金属(K, Na除く)
第1種自然発火性物質及び禁水性物質
指定数量:10kg
リチウム Li
- 室温で水で反応して水素を発生する。固体金属中比熱は最大である。
- 禁水性のみを有する
カルシウム Ca
- 水と接触すると、常温では徐々に、高温では激しく反応し水素を発生する。
- 空気中で強熱すれば燃焼して酸化カルシウムを生ずる。
バリウム Ba
有機金属化合物(アルキルアルミニウム・リチウムを除く)
第1種自然発火性物質及び禁水性物質
指定数量:10kg
ジエチル亜鉛 Et2Zn
金属水素化物・りん化物
第2種自然発火性物質及び禁水性物質
指定数量:50kg
水素化リチウム LiH
水素化ナトリウム NaH
- 湿った空気で分解し、又水と激しく反応する。
- 約800℃で分解し、ナトリウムと水素を発生、酸素とは230℃以上でないと反応しない。
水素化カルシウム CaH2
りん化カルシウム Ca3P2
- 塊状の固体又は粉末で、水及び弱酸と作用して激しく分解し、りん化水素を発生する。化学式はCa3P2 +6H2O → 3Ca(OH)2 + 2PH3 である。
炭化物
第2種自然発火性物質及び禁水性物質
指定数量:50kg
炭化カルシウム CaC2
- 水と反応してアセチレンガスを発生する。化学式は CaC2 + 2H2O → Ca(OH)2 + C2H2 である。
炭化アルミニウム AlC3
- 1400℃で分解してメタンを発生する。
- 空気中では安定
- 水とは常温でも反応してメタンを発生する。化学式はAlC3 + 12H2O → 3CH4 + 4Al(OH)3 である。
その他
第3種自然発火性物質及び禁水性物質
指定数量:300kg