概要
Schwartz試薬(Cp2ZrHCl)は合成的有用性の高いヒドロメタル化試薬として知られている。
内部オレフィンはSchwartz試薬と反応して可逆的ヒドロジルコネーションを繰り返し、末端アルキルジルコニウムへと変換される。アルキンと反応して生成するアルケニルジルコニウムは、ハロゲン置換体への変換やクロスカップリング反応への応用も可能である。
通常反応の遅いアルキンのヒドロホウ素化反応において、触媒で有効たることも知られている。
また、アミドを一段階でイミンへと還元することも可能。
基本文献
- Hart, D.W.; Schwartz, J. J. Am. Chem. Soc. 1974, 96, 8115. DOI: 10.1021/ja00833a048
- Schwartz, J.; Labinger, J. A. Angew. Chem. Int. Ed. 1976, 15, 333. doi: 10.1002/anie.197603331
- Buchwald, S. L.; LaMaire, S. J.; Nielsen, R. B.; Watson, B. T.; King, S. M. Org. Synth. 1993, 71, 77. [website]
- Wipf, P.; Jahn, H. Tetrahedron 1996, 52, 12853. doi:10.1016/0040-4020(96)00754-5
反応機構
ヒドロジルコノ化反応における反応性は下記順列の通り。
反応例
ヒドロジルコノ化→ヨウ素化プロセスの例[1]
実験手順
実験のコツ・テクニック
参考文献
[1] Organ, M. G.; Wang, J. J. Org. Chem. 2003, 68, 5568. DOI: 10.1021/jo034371k
関連反応
- 根岸カルボメタル化 Negishi Carbometalation
- 水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム Red-Al
- 水素化ジイソブチルアルミニウム Diisobutylaluminium hydride
- ヒドロメタル化 Hydrometalation
関連書籍
外部リンク
- Schwartz’s Reagent (Wikipedia)
- Schwartz’s Reagent
- Organozirconium Chemistry Arrives (C&EN)
- ヒドロジルコノ化反応 (TCI)
- シュワルツ試薬 – Wikipedia