アルコール → アルカン、アルケン
概要
N-isopropylidene-N‘-2-nitrobenzenesulfonyl hydrazine(IPNBSH)を光延反応条件下にアルコールと反応させ、引き続き加水分解を行うことで、穏和な条件下にワンポットで直接的脱酸素化が行える。
アリルアルコールは二重結合の移動を伴ったアルケンに変換される。プロパルギルアルコールからは、効率的合成法に乏しいアレンが得られる。
原初論文ではNs-ヒドラジン(NBSH)を用いる条件が報告されていたが、イミン体のIPNBSHのほうが安定性に富むため使用に簡便である。
基本文献
- Myers, A. G.; Movassaghi, M.; Zheng, B. J. Am. Chem. Soc. 1997, 119, 8572. DOI:10.1021/ja971768v
- Myers, A. G.; Movassaghi, M.J. Am. Chem. Soc. 1998, 120, 8891. DOI:10.1021/ja981918h
- Movassaghi, M.; Ahmad, O. K. J. Org. Chem. 2007, 72, 1838. DOI: 10.1021/jo062325p
反応機構
反応例
条件の穏和さ故、複雑な基質に対しても多く適用可能である。[1]
実験手順
実験のコツ・テクニック
参考文献
[1] (a) Movassaghi, M.; Piizzi, G.; Siegel, D. S.; Piersanti, G. Angew. Chem., Int. Ed. 2006, 45, 5859. doi:10.1002/anie.200602011 (b) Movassaghi, M.; Ahmad, O. K. J. Org. Chem. 2007, 72, 1838. DOI: 10.1021/jo062325p
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