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1,2-/1,3-ジオールの保護 Protection of 1,2-/1,3-diol

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概要

1,2-ジオールおよび1,3-ジオールは、形成容易な5員環もしくは6員環化合物の形にして保護することが一般的である。

 

基本文献

  • Ley, S. V.; Baeschlin, D. K.; Dixon, D. J.; Foster, A. C.; Ince,S. J.; Priepke, H. W. M.; Reynolds, D. J. Chem. Rev. 2001,101, 53. DOI: 10.1021/cr990101j

 

反応機構

 

反応例

D-Mannitolの選択的保護[1] PG_diol_4.gif
メチルグルコースの選択的保護[2] PG_diol_5.gif

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

以下の保護基がよく用いられる。ベンジリデンアセタールは6員環、ジメチルアセタールは5員環を熱力学的優位に形成する傾向がある。これを利用すれば反応例のようにポリオール化合物の選択的保護が可能となる。
PG_diol_2.gif
アセタール保護基は塩基・還元条件に安定で、酸で脱保護される。カーボネート保護基は逆に塩基条件で脱保護される。シリル系保護基はフッ素源で脱保護するのが一般的。

 

参考文献

[1] Schmid, C. R.; Bryant, J. D. Org. Synth. 199572, 6.
[2] Ferro, V.; Mocerino, M.; Stick, R. V.; Tilbrook, D. M. G. Aust. J. Chem. 1988, 41, 813.

 

関連反応

 

関連書籍

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外部リンク

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