[スポンサーリンク]

odos 有機反応データベース

鋳型合成 Templated Synthesis

[スポンサーリンク]

 

概要

通常、環化による大環状化合物の合成には、望ましくない分子間反応を避けるために高度希釈法を用いるなどの工夫が必要となる。一方でクラウンエーテルなどの環形成には、環の大きさに見合う金属イオンを共存させ、環化に都合のよい状態を作り出すことができる。

一般に、適切なゲスト分子を選ぶことで望みのホスト分子を選択的に合成することが出来る。これを鋳型合成という。

基本文献

 

反応機構

適当な陽イオンに配位することで、環化に適した位置関係から反応が進行する。
templated_2.gif

反応例

近年ではこの考え方を発展させ、カテナンやボロミアンリング[1]などのMechanically
Interlocked Moleculesを、高効率的に合成することにも成功している。
templated_3.gif

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

[1] Stoddart, J. F. et al. Science 2004304, 1308. DOI: 10.1126/science.1096914

 

関連反応

 

関連書籍

 

外部リンク

関連記事

  1. コルベ電解反応 Kolbe Electrolysis
  2. ヘメツバーガー インドール合成 Hemetsberger Ind…
  3. 庄野酸化 Shono Oxidation
  4. バルツ・シーマン反応 Balz-Schiemann Reacti…
  5. ハンチュ ピロール合成 Hantzsch Pyrrole Syn…
  6. ブルック転位 Brook Rearrangement
  7. ヒンスバーグ オキシインドール合成 Hinsberg Oxind…
  8. チャップマン転位 Chapman Rearrangement

注目情報

ピックアップ記事

  1. 第2回「Matlantis User Conference」
  2. GoodNotesに化学構造が書きやすいノートが新登場!その使用感はいかに?
  3. プレヴォスト/ウッドワード ジヒドロキシル化反応 Prevost/Woodward Dihydroxylation
  4. 米国へ講演旅行にいってきました:Part I
  5. 【産総研・触媒化学融合研究センター】新卒・既卒採用情報
  6. Chem-Stationついに7周年!
  7. フローマイクロリアクターを活用した多置換アルケンの効率的な合成
  8. もし炭素原子の手が6本あったら
  9. 炭素-炭素結合を組み替えて多環式芳香族化合物を不斉合成する
  10. ケムステV年末ライブ2021開催報告! 〜今年の分子 and 人気記事 Top 10〜

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年7月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

MEDCHEM NEWS 34-1 号「創薬を支える計測・検出技術の最前線」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

医薬品設計における三次元性指標(Fsp³)の再評価

近年、医薬品開発において候補分子の三次元構造が注目されてきました。特に、2009年に発表された論文「…

AI分子生成の導入と基本手法の紹介

本記事では、AIや情報技術を用いた分子生成技術の有機分子設計における有用性や代表的手法について解説し…

第53回ケムステVシンポ「化学×イノベーション -女性研究者が拓く未来-」を開催します!

第53回ケムステVシンポの会告です!今回のVシンポは、若手女性研究者のコミュニティと起業支援…

Nature誌が発表!!2025年注目の7つの技術!!

こんにちは,熊葛です.毎年この時期にはNature誌で,その年注目の7つの技術について取り上げられま…

塩野義製薬:COVID-19治療薬”Ensitrelvir”の超特急製造開発秘話

新型コロナウイルス感染症は2023年5月に5類移行となり、昨年はこれまでの生活が…

コバルト触媒による多様な低分子骨格の構築を実現 –医薬品合成などへの応用に期待–

第 642回のスポットライトリサーチは、武蔵野大学薬学部薬化学研究室・講師の 重…

ヘム鉄を配位するシステイン残基を持たないシトクロムP450!?中には21番目のアミノ酸として知られるセレノシステインへと変異されているP450も発見!

こんにちは,熊葛です.今回は,一般的なP450で保存されているヘム鉄を配位するシステイン残基に,異な…

有機化学とタンパク質工学の知恵を駆使して、カリウムイオンが細胞内で赤く煌めくようにする

第 641 回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院理学系研究科化学専攻 生…

CO2 の排出はどのように削減できるか?【その1: CO2 の排出源について】

大気中の二酸化炭素を減らす取り組みとして、二酸化炭素回収·貯留 (CCS; Carbon dioxi…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー