概要
アセタールを酸条件で処理して生じるオキソニウムカチオンを還元することにより、エーテルを合成する手法。
トリエチルシラン(EtSi3H)は酸性条件下でも安定な還元剤であり、この目的に用いられる。BF3、TMSOTfなどがルイス酸として用いられることが多い。他の条件にはLiAlH4-BF3(またはAlCl3)、DIBAL-H、BH3、H2/Rh-Al2O3/HClなどが知られている。
基本文献
- Tsunoda, T.; Suzuki, M.; Noyoro, R. Tetrahedron Lett. 1979, 20, 4679. doi:10.1016/S0040-4039(01)86681-8
反応機構
反応例
ベンジリデンアセタールをDIBALで還元すると、立体的に込み入った方のアルコールがBn(もしくはPMB)保護された生成物が得られる。
Bn(PMB)基のmigration:DIBALによるベンジリデンアセタールの開環反応を利用して立体的に混み合った位置へとBn(PMB)基の移動が行える。
実験手順
実験のコツ・テクニック
参考文献
関連反応
- 還元的脱硫反応 Reductive Desulfurization
- カーン グリコシド化反応 Kahne Glycosidation
- シュミット グリコシル化反応 Schmidt Glycosylation
- ケーニッヒ・クノール グリコシド化反応 Koenigs-Knorr Glycosidation
- 1,2-/1,3-ジオールの保護 Protection of 1,2-/1,3-diol
- カルボニル基の保護 Protection of Carbonyl Group
- 向山酸化還元縮合反応 Mukaiyama Redox Condensation
- ウィリアムソンエーテル合成 Williamson ether synthesis