概要
過ヨウ素酸、もしくは過ヨウ素酸ナトリウムを用いる、1,2-ジオールの酸化的開裂法。
過ヨウ素酸ナトリウムは、四酸化オスミウムの再酸化剤としても用いられ、オレフィンを穏和な条件下に酸化開裂させることも出来る。
溶解性の理由から、通常、水系極性溶媒が用いられる。非極性溶媒で反応を行いたい場合は、シリカゲル担持型NaIO4を用いると良い。
基本文献
- Malaprade, L. Bull. Soc. Chim. France 1928, 43, 683.;Compt. Rend. 1928, 186, 382.
反応機構
反応例
OsO4(cat.)-NaIO4-2,6-lutidineの条件を用いれば、オレフィンを穏和な条件下に開裂させることが出来る。ルチジンの添加により、α-ヒドロキシケトンの副生が抑えられる。[1]
Terpestacinの合成[2]
マンニトール保護体の酸化的開裂[3]
実験手順
実験のコツ・テクニック
参考文献
[1] Yu, W.; Mei, Y.; Kang, Y.; Hua, Z.; Jin, Z. Org. Lett. 2004, 6, 3217. DOI: 10.1021/ol0400342 [2] Trost, B. M.; Dong, G.; Vance, J. A. J. Am. Chem. Soc. 2007, 129. 4540. DOI: 10.1021/ja070571s [3] Schmid, C. R. ; Bryant J. D. Org. Synth. 1995, 72, 6. [PDF]
関連反応
- ワートン反応 Wharton Reaction
- クリーギー グリコール酸化開裂 Criegee Glycol Oxidative Cleavage
- ハリース オゾン分解 Harries Ozonolysis
- 四酸化ルテニウム Ruthenium Tetroxide (RuO4)
関連書籍
関連リンク
- Periodic acid (Wikipedia)
- Sodium Periodate (Wikipedia)
- 過ヨウ素酸 (Wikipedia日本)
- 過ヨウ素酸ナトリウム (Wikipedia日本)