概要
アルカリ金属存在下、アルキルハライド二分子から還元的ホモカップリングを経てアルカンが生成する反応。還元剤としてアルカリ金属のほかに、Mg、Ni(CO)4、t-BuLiなども用いられる。
主な副反応は、脱離反応である。分子間条件では第1級ハロゲン化物、特にヨウ化物で収率がよく、第2級、第3級ハロゲン化物では収率が非常に悪い。
アリールハライドとアルキルハライドの組み合わせでは、クロスカップリング体が得られる(Wurtz-Fittig反応)。化学選択性は、還元されやすさの違いに起因している(アリールハライドの方が還元されやすい)。
基本文献
- Wurtz, A. Ann. Chim. Phys. 1855, 44, 275
- Wurtz, A. Ann. 1855, 96, 364. doi:10.1002/jlac.18550960310
- Tollens, B.; Fittig, R. Ann. Chem. Pharm. 1864, 131, 303. doi:10.1002/jlac.18641310307
- Hilingtion, D. C. Comprehensive Organic Synthesis 1991, 3, 413.
反応機構
一分子のアルキルハライドとアルカリ金属から有機金属剤が生成し、それが他のアルキルハライドと置換反応を起こすことでアルカンが得られる。
反応例
実験手順
実験のコツ・テクニック
参考文献
[1] Lampman, G. M.; Amiller, J. C. Org. Synth. 1970, 51, 55.
関連反応
関連書籍
外部リンク
- Wurtz Reaction (organic-chemistry.org)
- Wurtz-Fittg Reaction (organic-chemistry.org)
- アドルフ・ビュルツ (Wikipedia日本)
- ウルツ・フィッティヒ反応 (Wikipedia日本)
- Wurtz Reaction (Wikipedia)
- Wiurtz-Fittig reaction – Wikipedia
- Charles Adolphe Wurtz (Wikipedia)