プロパンチアールオキシドは、タマネギなどネギ属植物を切り刻むと生じる催涙成分。タマネギの食用部を包丁で切ると目がしみる原因はこの物質のためです。
-
詳細
プロパンチアールオキシド(1-プロパンチアールS-オキシド)はタマネギを切ると発生する成分。どのような過程で発生するのか、反応経路の全体像が明かされたのは2002年のこと。酵素がすみやかに作用すると催涙成分であるプロパンチオールオキシドができ、そのまま時間が経つと自発的に他の風味成分ができます[1]。このプロパンチオールSオキシド生合成酵素の設計図を記した遺伝子の発現をRNA干渉で抑え込むと、包丁でざくざく切っても涙がでないタマネギを作り出すことができます[2]。今井真介氏らが行ったこれらの研究は2013年にイグノーベル化学賞を受けることになりました。
-
参考文献