[スポンサーリンク]

医薬品

ニトログリセリン / nitroglycerin

[スポンサーリンク]

nitroglycerin.gif

ニトログリセリン(nitroglycerin)は、爆薬の一種である。

  • 用途・歴史

1847年、アスカニオ・ソブレロによって始めて合成される。

古くはアルフレッド・ノーベルによってダイナマイトへと応用される。この発明によって巨万の富を得た彼が、それを元にノーベル賞基金を設立したのはあまりに有名。ノーベル財団の維持費や賞金は、その巨額の財源が生み出す利子から捻出されているという話。

狭心症の薬 (血管拡張作用)としても使われる。分解によって放出される一酸化窒素(NO)が特効成分となる。

以下の動画のごとく、ちょっとした衝撃で爆発するので取り扱いには厳重な注意が必要。

  • 合成法

グリセリンを硝酸エステル化することで合成可能。

  • 関連書籍
火薬と爆薬の化学
東海大学出版会
Tenney Lombard Davis(原著)姉川 愼一(翻訳)細谷 文夫(翻訳)
発売日:2006-03
火薬工学
森北出版
発売日:2001-07
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 火薬の知識
エネルギー物質の科学―基礎と応用
朝倉書店
John A. Conkling(原著)
発売日:1996-09
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 エネルギー物質の化学?
エネルギー物質ハンドブック
共立出版
火薬学会(編集)
発売日:1999-02
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 火薬を取り扱う者は読むこと
  • 関連リンク

ニトログリセリン – Wikipedia

Nitroglycerin – Wikipedia

爆弾と心臓病とノーベル賞 (有機化学美術館)

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 化学者のためのエレクトロニクス講座~無線の歴史編~
  2. カプロラクタム (caprolactam)
  3. ITO 酸化インジウム・スズ
  4. 化学者のためのエレクトロニクス講座~無電解貴金属めっきの各論編~…
  5. リコペン / Lycopene
  6. ビタミンB12 /vitamin B12
  7. ジブロモインジゴ dibromoindigo
  8. 化学者のためのエレクトロニクス入門⑤ ~ディスプレイ分野などで活…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 生命が居住できる星の条件
  2. エルマンイミン Ellman’s Imine
  3. コランニュレンの安定結合を切る
  4. ストラディバリウスの音色の秘密は「ニス」にあらず
  5. 飲むノミ・マダニ除虫薬のはなし
  6. 地域の光る化学企業たち-1
  7. ふるい”で気体分離…京大チーム
  8. グルコース (glucose)
  9. 光で形を変える結晶
  10. 水分解 water-splitting

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年9月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

注目情報

最新記事

MEDCHEM NEWS 34-1 号「創薬を支える計測・検出技術の最前線」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

医薬品設計における三次元性指標(Fsp³)の再評価

近年、医薬品開発において候補分子の三次元構造が注目されてきました。特に、2009年に発表された論文「…

AI分子生成の導入と基本手法の紹介

本記事では、AIや情報技術を用いた分子生成技術の有機分子設計における有用性や代表的手法について解説し…

第53回ケムステVシンポ「化学×イノベーション -女性研究者が拓く未来-」を開催します!

第53回ケムステVシンポの会告です!今回のVシンポは、若手女性研究者のコミュニティと起業支援…

Nature誌が発表!!2025年注目の7つの技術!!

こんにちは,熊葛です.毎年この時期にはNature誌で,その年注目の7つの技術について取り上げられま…

塩野義製薬:COVID-19治療薬”Ensitrelvir”の超特急製造開発秘話

新型コロナウイルス感染症は2023年5月に5類移行となり、昨年はこれまでの生活が…

コバルト触媒による多様な低分子骨格の構築を実現 –医薬品合成などへの応用に期待–

第 642回のスポットライトリサーチは、武蔵野大学薬学部薬化学研究室・講師の 重…

ヘム鉄を配位するシステイン残基を持たないシトクロムP450!?中には21番目のアミノ酸として知られるセレノシステインへと変異されているP450も発見!

こんにちは,熊葛です.今回は,一般的なP450で保存されているヘム鉄を配位するシステイン残基に,異な…

有機化学とタンパク質工学の知恵を駆使して、カリウムイオンが細胞内で赤く煌めくようにする

第 641 回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院理学系研究科化学専攻 生…

CO2 の排出はどのように削減できるか?【その1: CO2 の排出源について】

大気中の二酸化炭素を減らす取り組みとして、二酸化炭素回収·貯留 (CCS; Carbon dioxi…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー