[スポンサーリンク]

抗鬱剤

フルオキセチン(プロザック) / Fluoxetine (Prozac)

[スポンサーリンク]

fluoxetin.gif

フルオキセチン(fluoxetine)は、抗鬱剤の一種である。商品名はプロザック(Prozac)。

  • 用途・歴史

1988年にイーライリリー社が売り出し、実質世界最強の抗鬱剤として急激に売り上げを伸ばしている医薬品です。その売り上げは@@@ドル、全世界で2000万人以上が服用していると言われています。

選択的セロトニン再取込阻害剤(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors; SSRIs)と呼ばれるグループに属する抗鬱剤で、その言葉のとおり、脳内セロトニンの再吸収を抑止することが薬理作用の鍵になっています。

serotonin.gif

鬱病は先進国において特に増加傾向にあり、副作用・後遺症の少ない抗鬱薬の需要は年々増すばかりと言えます。

  • 関連書籍
抗うつ薬の功罪―SSRI論争と訴訟
みすず書房
David Healy(原著)谷垣 暁美(翻訳)
発売日:2005-08-01
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 五年以上の服用後の離脱症状を助けてくれた本
おすすめ度5 SSRIは効くのか?
おすすめ度5 副作用情報(パキシルによる射精遅延)隠しの疑いあり
おすすめ度5 製薬会社と医師の関係について考える
おすすめ度5 真に「薬害」を考える書物
  • 関連リンク

Fluoxetine – Wikipedia
フルオキセチン – Wikipedia
Prozacの詳細説明

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 酢酸ウラニル(VI) –意外なところから見つかる放射性物質–
  2. トリメチルアルミニウム trimethylalminum
  3. モルヒネ morphine
  4. 化学者のためのエレクトロニクス入門⑤ ~ディスプレイ分野などで活…
  5. コランニュレン corannulene
  6. フラノクマリン -グレープフルーツジュースと薬の飲み合わせ-
  7. リベロマイシンA /Reveromycin A
  8. ボルテゾミブ (bortezomib)

注目情報

ピックアップ記事

  1. ヘゲダス遷移金属による有機合成
  2. 巨大複雑天然物ポリセオナミドBの細胞死誘導メカニズムの解明
  3. パッションフルーツに「体内時計」遅らせる働き?
  4. 「人工知能時代」と人間の仕事
  5. 文具に凝るといふことを化学者もしてみむとてするなり ⑦:「はん蔵」でラクラク捺印の巻
  6. トマス・リンダール Tomas R. Lindahl
  7. 第125回―「非線形光伝播の基礎特性と応用」Kalai Saravanamuttu教授
  8. 第92回―「金属錯体を結合形成触媒へ応用する」Rory Waterman教授
  9. 99.7%の精度で偽造ウイスキーを見抜ける「人工舌」が開発される
  10. フォン・ペックマン反応 von Pechmann Reaction

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年7月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

第57回有機金属若手の会 夏の学校

案内:今年度も、有機金属若手の会夏の学校を2泊3日の合宿形式で開催します。有機金…

高用量ビタミンB12がALSに治療効果を発揮する。しかし流通問題も。

2024年11月20日、エーザイ株式会社は、筋萎縮性側索硬化症用剤「ロゼバラミン…

第23回次世代を担う有機化学シンポジウム

「若手研究者が口頭発表する機会や自由闊達にディスカッションする場を増やし、若手の研究活動をエンカレッ…

ペロブスカイト太陽電池開発におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用

持続可能な社会の実現に向けて、太陽電池は太陽光発電における中心的な要素として注目…

有機合成化学協会誌2025年3月号:チェーンウォーキング・カルコゲン結合・有機電解反応・ロタキサン・配位重合

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年3月号がオンラインで公開されています!…

CIPイノベーション共創プログラム「未来の医療を支えるバイオベンチャーの新たな戦略」

日本化学会第105春季年会(2025)で開催されるシンポジウムの一つに、CIPセッション「未来の医療…

OIST Science Challenge 2025 に参加しました

2025年3月15日から22日にかけて沖縄科学技術大学院大学 (OIST) にて開催された Scie…

ペーパークラフトで MOFをつくる

第650回のスポットライトリサーチには、化学コミュニケーション賞2024を受賞された、岡山理科大学 …

月岡温泉で硫黄泉の pH の影響について考えてみた 【化学者が行く温泉巡りの旅】

臭い温泉に入りたい! というわけで、硫黄系温泉を巡る旅の後編です。前回の記事では群馬県草津温泉をご紹…

二酸化マンガンの極小ナノサイズ化で次世代電池や触媒の性能を底上げ!

第649回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院環境科学研究科(本間研究室)博士課程後期2年の飯…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー