ブレオマイシン (Bleomycin)は、抗がん性抗生物質の一種である。
- 用途・歴史
Streptomyces verticillusから単離される。扁平上皮がん、精巣がん、卵巣がんなどの治療に適用される。
ブレオマイシンはユニークなメカニズムによりDNAを切断し、抗がん作用を示すと言われている。
上図緑色で示したビチアゾール部位がDNA鎖と相互作用し、特定の塩基配列を認識する役割を果たす。
さらに上図赤字で示した配位性窒素原子が鉄イオンとキレート錯体を形成、次いで酸素が配位・反応する(下図参照)ことで鉄(V)オキソ種(もしくは鉄(III)ヒドロペルオキソ種)を生成させる。これが活性種として働き、酸化的にDNA鎖を切断する。
- 合成法
- 関連文献
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