[スポンサーリンク]

身のまわりの分子

コエンザイムQ10 /coenzyme Q10

[スポンサーリンク]

coenzyme_Q10.jpg

 コエンザイムQ10(coenzyme Q10)は、生体内に存在する補酵素の一つで、別名ユビキノン(UQ)とも呼ばれます。抗酸化作用を示し、サプリメントとして広く利用されています。

  • 用途・歴史

 1957年、米ウィスコンシン・マディソン大学のクレーン(Fred L. Crane)らによって、ウシ心筋ミトコンドリア内から単離されました。

 コエンザイム(coenzyme)とは、酵素の働きを円滑にする「補酵素」の意味です。数字の10は側鎖イソプレンの重合度を表しています。イソプレン単位が6つの側鎖をもつ化合物だとコエンザイムQ6になります。

コエンザイムQ10はキノン構造を有しており体内で容易にヒドロキノンに還元されます。体内ではこのヒドロキノン体が身代わり的に活性酸素と反応し、抗酸化作用・アンチエイジング作用を示すとされています。

coenzyme_Q10_2.gif

 ミトコンドリアのエネルギー変換におけるコエンザイムQ10の役割について研究したピーター・ミッチェル(Peter Dennis Mitchell)は1978年のノーベル化学賞を受賞しています。

 コエンザイムQ10ブームは今では落ち着きを見せていますが、 一時期は売り切れ続出となるほどのものでした。メディアの力は強いですね。

  • 関連文献
  • 関連書籍
日本文芸社
永田 勝太郎(著)
発売日:2005-04
ランキング:356494
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 解りやすくそして読みやすく・・・
宣伝会議
宣伝会議(編集)宣伝会議新社=(編集)山本 順寛(著)
発売日:2003-08
ランキング:280069
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 注目の成分
おすすめ度4 CoQ10てなに?て言う方へ
おすすめ度5 知識欲の多い方に絶対お勧め
おすすめ度5 田舎の両親に送りました!
おすすめ度5 わかりやすい。
  • 関連商品
ネイチャーメイド
発売日:2003-04-14
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:88
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 続いている一つです
  • 関連リンク

ユビキノン – Wikipedia

ピーター・ミッチェル – Wikipedia

日本コエンザイムQ協会

CoQ10.jp

Coenzyme Q10 – Wikipedia

コエンザイムQ10  (AllAbout)

はじめてのコエンザイムQ10入門

コエンザイムQ10のすべて

 

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)
  2. アコニチン (aconitine)
  3. サラシノール/Salacinol
  4. カリックスアレーン /calixarene
  5. ゲラニオール
  6. グルコース (glucose)
  7. ペンタレネン Pentalenene
  8. トリクロロアニソール (2,4,6-trichloroaniso…

注目情報

ピックアップ記事

  1. カルシウムイオン濃度をモニターできるゲル状センサー
  2. 向山水和反応 Mukaiyama Hydration
  3. 癸巳の年、世紀の大発見
  4. オキシ-コープ転位 Oxy-Cope Rearrangement
  5. 野崎 一 Hitoshi Nozaki
  6. 海外機関に訪問し、英語講演にチャレンジ!~① 基本を学ぼう ~
  7. 特定の刺激でタンパク質放出速度を制御できるスマート超分子ヒドロゲルの開発
  8. 阪大で2億7千万円超の研究費不正経理が発覚
  9. ビギネリ反応 Biginelli Reaction
  10. ペリプラノン

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2007年11月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

注目情報

最新記事

第23回次世代を担う有機化学シンポジウム

「若手研究者が口頭発表する機会や自由闊達にディスカッションする場を増やし、若手の研究活動をエンカレッ…

ペロブスカイト太陽電池開発におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用

持続可能な社会の実現に向けて、太陽電池は太陽光発電における中心的な要素として注目…

有機合成化学協会誌2025年3月号:チェーンウォーキング・カルコゲン結合・有機電解反応・ロタキサン・配位重合

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年3月号がオンラインで公開されています!…

CIPイノベーション共創プログラム「未来の医療を支えるバイオベンチャーの新たな戦略」

日本化学会第105春季年会(2025)で開催されるシンポジウムの一つに、CIPセッション「未来の医療…

OIST Science Challenge 2025 に参加しました

2025年3月15日から22日にかけて沖縄科学技術大学院大学 (OIST) にて開催された Scie…

ペーパークラフトで MOFをつくる

第650回のスポットライトリサーチには、化学コミュニケーション賞2024を受賞された、岡山理科大学 …

月岡温泉で硫黄泉の pH の影響について考えてみた 【化学者が行く温泉巡りの旅】

臭い温泉に入りたい! というわけで、硫黄系温泉を巡る旅の後編です。前回の記事では群馬県草津温泉をご紹…

二酸化マンガンの極小ナノサイズ化で次世代電池や触媒の性能を底上げ!

第649回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院環境科学研究科(本間研究室)博士課程後期2年の飯…

日本薬学会第145年会 に参加しよう!

3月27日~29日、福岡国際会議場にて 「日本薬学会第145年会」 が開催されま…

TLC分析がもっと楽に、正確に! ~TLC分析がアナログからデジタルに

薄層クロマトグラフィーは分離手法の一つとして、お金をかけず、安価な方法として現在…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー