フェノールフタレイン(phenolphthalein)は、pH指示薬の一種です。
- 歴史・用途
塩基性溶液の検出目的で用いられます。中学高校の化学実験でも頻繁に登場するので、ご存じの方も多いでしょう。PPと略称されます。
強塩基と反応すると、ラクトン環が開いて共役系が延長され、ジアニオン型キノイド化学種になります(下図)。これは可視光領域に吸収を持つため、pH>10の塩基性条件において深赤紫色を呈します。色の変化が鋭敏であるため、pH指示薬のなかでも優れた性能を発揮します。
ちなみに、フェノールフタレインは、無水フタル酸とフェノールのFriedel-Craftsアシル化反応によって簡便に合成されます。原料にちなんだ名前、というわけですね。
- 関連書籍
- 関連リンク
フェノールフタレイン (Wikipedia日本)
指示薬の一覧 (Wikipedia日本)
フェノールフタレイン
Phenolphthalein (Wikipedia)
PH indicator (Wikipedia)