[スポンサーリンク]

海外化学者インタビュー

第101回―「高分子ナノ構造の精密合成」Rachel O’Reilly教授

[スポンサーリンク]

第101回の海外化学者インタビューは、レイチェル・オライリー教授です。ケンブリッジ大学化学科に所属(訳注:現在はバーミンガム大学に所属)し、デリバリーベシクルとしての応用を目的とした機能性ポリマーミセルやナノ粒子の設計と合成に取り組んでいます。それではインタビューをどうぞ。

Q. あなたが化学者になった理由は?

小学生の頃から科学に興味を持っていて、14歳の時に化学に夢中になりました。姉よりも得意だったのは化学だけでした。大学では自然科学を専攻し、化学の面白さと面白さを実感しました。合成の創造的な側面を本当に楽しんでおり、これが化学を愛し始めたきっかけです。

Q. もし化学者でなかったら、何になりたいですか?またその理由は?

古生物学とプレートテクトニクスに興味があったので、地質学者になりたいと思っています。地球とその歴史については、まだまだ学ぶべきことがたくさんあると思うので、エキサイティングでやりがいのあるキャリアになると思いますし、世界を見る絶好のチャンスでもあります。

Q. 概して化学者はどのように世界に貢献する事ができますか?

私たちが現在直面している技術的・環境的な問題の解決に貢献できることを願っています。また、好奇心を刺激し、科学的知識の発展を促すために、一般の人々と協力していくことができればと考えています。

Q.あなたがもし歴史上の人物と夕食を共にすることができたら誰と?またその理由は?

フィンセント・ファン・ゴッホと一緒に食事をしたいです。彼の作品が大好きなので、彼が生きている間に現代アートやアートの世界がどのように変化してきたのか、彼の見解を聞いてみたいと思っています。

Q. あなたが最後に研究室で実験を行ったのはいつですか?また、その内容は?

ちょうどクリスマスの前に、ラジカル開始剤のカラムクロマトグラフィーで学生を手伝いましたが、うまくいきませんでした。彼らは二度と私の手伝いを求めていません。

Q.もしあなたが砂漠の島に取り残されたら、どんな本や音楽が必要ですか?1つだけ答えてください。

読書が好きなので難しい質問ですが、好きな作家の一人であるJohn Fowlesの本、たぶん『The Magus』がいいと思います。

CDならHot Fussの『The Killers』がいいと思いますが、できればiPodを持っていきたいですね。

[amazonjs asin=”0099478358″ locale=”JP” title=”The Magus (Vintage Classics)”] [amazonjs asin=”063408822X” locale=”JP” title=”The Killers: Hot Fuss (Guitar Recorded Versions)”]

原文:Reactions –  Rachel O’Reilly

関連動画

※このインタビューは2009年1月30に公開されました。

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 第三回 ナノレベルのものづくり研究 – James …
  2. 第68回「表面・界面の科学からバイオセラミックスの未来に輝きを」…
  3. 第105回―「低配位有機金属錯体を用いる触媒化学」Andrew …
  4. 第12回 金属錯体から始まる化学ー伊藤肇教授
  5. 第39回「発光ナノ粒子を用いる生物イメージング」Frank va…
  6. 第70回―「ペプチドの自己組織化現象を追究する」Aline Mi…
  7. 第64回「実際の化学実験現場で役に立つAIを目指して」―小島諒介…
  8. 第14回 有機合成「力」でケミカルバイオロジーへ斬り込む - J…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 第18回日本化学連合シンポジウム「社会実装を実現する化学人材創出における新たな視点」
  2. 第103回―「機能性分子をつくる有機金属合成化学」Nicholas Long教授
  3. 総合化学大手5社、4-12月期の経常益大幅増
  4. 高分子学会年次大会 「合成するぞ!」Tシャツキャンペーン
  5. 電子を閉じ込める箱: 全フッ素化キュバンの合成
  6. Nsアミン誘導体
  7. 集光型太陽光発電システムの市場動向・技術動向【終了】
  8. 【25卒 化学業界企業合同説明会 8/29(火)・30(水)・9/5(火)・6(水) Zoomウェビナー開催!】化学系学生のための就活
  9. 期待度⭘!サンドイッチ化合物の新顔「シクロセン」
  10. ビアリールのアリール交換なんてアリエルの!?

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2020年7月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

第23回次世代を担う有機化学シンポジウム

「若手研究者が口頭発表する機会や自由闊達にディスカッションする場を増やし、若手の研究活動をエンカレッ…

ペロブスカイト太陽電池開発におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用

持続可能な社会の実現に向けて、太陽電池は太陽光発電における中心的な要素として注目…

有機合成化学協会誌2025年3月号:チェーンウォーキング・カルコゲン結合・有機電解反応・ロタキサン・配位重合

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年3月号がオンラインで公開されています!…

CIPイノベーション共創プログラム「未来の医療を支えるバイオベンチャーの新たな戦略」

日本化学会第105春季年会(2025)で開催されるシンポジウムの一つに、CIPセッション「未来の医療…

OIST Science Challenge 2025 に参加しました

2025年3月15日から22日にかけて沖縄科学技術大学院大学 (OIST) にて開催された Scie…

ペーパークラフトで MOFをつくる

第650回のスポットライトリサーチには、化学コミュニケーション賞2024を受賞された、岡山理科大学 …

月岡温泉で硫黄泉の pH の影響について考えてみた 【化学者が行く温泉巡りの旅】

臭い温泉に入りたい! というわけで、硫黄系温泉を巡る旅の後編です。前回の記事では群馬県草津温泉をご紹…

二酸化マンガンの極小ナノサイズ化で次世代電池や触媒の性能を底上げ!

第649回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院環境科学研究科(本間研究室)博士課程後期2年の飯…

日本薬学会第145年会 に参加しよう!

3月27日~29日、福岡国際会議場にて 「日本薬学会第145年会」 が開催されま…

TLC分析がもっと楽に、正確に! ~TLC分析がアナログからデジタルに

薄層クロマトグラフィーは分離手法の一つとして、お金をかけず、安価な方法として現在…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー