[スポンサーリンク]

海外化学者インタビュー

第49回―「超分子の電気化学的挙動を研究する」Angel Kaifer教授

[スポンサーリンク]

第49回の海外化学者インタビューは、エンジェル・カイファー教授です。マイアミ大学化学科で超分子系電気化学を研究しています。それではインタビューをどうぞ。

Q. あなたが化学者になった理由は?

ずっと化学者になりたかったです。子供の頃、化学実験セットで遊ぶのが大好きで、新しい実験をするための道具や試薬をいつも探していました。

Q. もし化学者でなかったら、何になりたいですか?またその理由は?

文章を書くことが大好きです。時間があれば、フィクションの執筆に挑戦したいです。

Q. 概して化学者はどのように世界に貢献する事ができますか?

我々化学者はすでに非常に重要な貢献をしていますが、ほとんどの人々はそれを知りません。これからの数十年間にわたって化学者は、石油が枯渇したときに直面するエネルギー問題の解決に重要な役割を果たさなければならないでしょう。化学者側もまた、自らの努力と成功談をより効果的に広報することを学ぶべきでしょう。

Q.あなたがもし歴史上の人物と夕食を共にすることができたら誰と?またその理由は?

ハンニバル将軍にいつも大変興味を持っていました。ハンニバルはカルタゴの将軍で、かつてない方法で歴史を変えたかもしれない人物です。ローマを破る直前までいきました。しかし、ディナーのよい客になってくれるかどうかはわかりません!

また、科学分野でスペイン人初のノーベル賞受賞者であるサンティアゴ・ラモン・イ・カハールにもぜひお会いしたいと思います。神経科学における彼の影響は非常に顕著ですが、一切の支援なしに研究を行っていました。

Santiago Ramón y Cajal (1852-1934)写真:Wikipedia

Q. あなたが最後に研究室で実験を行ったのはいつですか?また、その内容は?

数日前に自分の研究室で、新たに設計した分光電気化学電池のテストを手伝っていました。残念ながら、自分の研究室で働く時間はほとんどありません。七年ほど前の長期有給休暇中には、テキサス大学オースティン校のAl Bardの研究室で、走査型電気化学顕微鏡(SECM)の実験をたくさん行いました。

Q.もしあなたが砂漠の島に取り残されたら、どんな本や音楽が必要ですか?1つだけ答えてください。

これは回答不可能な質問です。そうですね、ガブリエル・ガルシア・マルケスの「百年の孤独」と、ビートルズの「Abbey Road」にします。

[amazonjs asin=”4105090119″ locale=”JP” title=”百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)”][amazonjs asin=”B07VLMMG2F” locale=”JP” title=”Abbey Road -Deluxe-“]

 

原文:Reactions – Angel Kaifer

※このインタビューは2008年1月25日に公開されました。

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 第124回―「生物・医療応用を見据えたマイクロ流体システムの開発…
  2. 第三回 ナノレベルのものづくり研究 – James …
  3. 第161回―「C-H官能基化と脱芳香族化を鍵反応とする天然物合成…
  4. 第104回―「生体分子を用いる有機エレクトロニクス」David …
  5. 第68回―「医療応用を志向したスマート高分子材料の開発」Came…
  6. 第120回―「医薬につながる複雑な天然物を全合成する」Richm…
  7. 第99回―「配位子設計にもとづく研究・超分子化学」Paul Pl…
  8. 第58回「新しい分子が世界を変える力を信じて」山田容子 教授

注目情報

ピックアップ記事

  1. 1,2-/1,3-ジオールの保護 Protection of 1,2-/1,3-diol
  2. Dead Endを回避せよ!「全合成・極限からの一手」④(解答編)
  3. 僕がケムステスタッフになった三つの理由
  4. 決め手はジアゾアルケン!!芳香環の分子内1,3-双極子付加環化反応
  5. ポンコツ博士の海外奮闘録 外伝① 〜調剤薬局18時〜
  6. 日本人化学者による卓越した化学研究
  7. 多成分反応で交互ポリペプチドを合成
  8. クリック反応に有用なジベンゾアザシクロオクチンの高効率合成法を開発
  9. 『元素周期 ~萌えて覚える化学の基本~』がドラマCD化!!!
  10. 基礎講座 有機化学

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2020年1月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

植物由来アルカロイドライブラリーから新たな不斉有機触媒の発見

第632回のスポットライトリサーチは、千葉大学大学院医学薬学府(中分子化学研究室)博士課程後期3年の…

MEDCHEM NEWS 33-4 号「創薬人育成事業の活動報告」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

第49回ケムステVシンポ「触媒との掛け算で拡張・多様化する化学」を開催します!

第49回ケムステVシンポの会告を致します。2年前(32回)・昨年(41回)に引き続き、今年も…

【日産化学】新卒採用情報(2026卒)

―研究で未来を創る。こんな世界にしたいと理想の姿を描き、実現のために必要なものをうみだす。…

硫黄と別れてもリンカーが束縛する!曲がったπ共役分子の構築

紫外光による脱硫反応を利用することで、本来は平面であるはずのペリレンビスイミド骨格を歪ませることに成…

有機合成化学協会誌2024年11月号:英文特集号

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2024年11月号がオンライン公開されています。…

小型でも妥協なし!幅広い化合物をサチレーションフリーのELSDで検出

UV吸収のない化合物を精製する際、一定量でフラクションをすべて収集し、TLCで呈色試…

第48回ケムステVシンポ「ペプチド創薬のフロントランナーズ」を開催します!

いよいよ本年もあと僅かとなって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。冬…

3つのラジカルを自由自在!アルケンのアリール–アルキル化反応

アルケンの位置選択的なアリール–アルキル化反応が報告された。ラジカルソーティングを用いた三種類のラジ…

【日産化学 26卒/Zoomウェビナー配信!】START your ChemiSTORY あなたの化学をさがす 研究職限定 キャリアマッチングLIVE

3日間で10領域の研究職社員がプレゼンテーション!日産化学の全研究領域を公開する、研…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP