[スポンサーリンク]

ケムステニュース

界面活性剤の市場分析と各社事業戦略について調査結果を発表

[スポンサーリンク]

 この程、TPCマーケティングリサーチ株式会社(本社=大阪市西区、代表取締役社長=川原喜治)は、界面活性剤の市場分析と各社の事業戦略について調査を実施、その結果を発表した。

界面活性剤市場

 2017年度の国内における界面活性剤市場は、前年度比2.3%増の2,517億円となった。分野別にみると、「香粧・医薬分野」「生活関連分野」が需要増の傾向にある。

  •  2017年度の国内における界面活性剤市場は、前年度比2.3%増の2,517億円と好調に伸長した。
  • 分野別では、香粧・医薬分野の需要が大きい。また、生活関連分野についても、近年は需要増の傾向にあり、安定した市場を構築している。
  • 具体的にみると、香粧分野では、インバウンド(訪日外国人)の需要に伴い、化粧品向けの界面活性剤が好調に推移している。さらに、生活関連分野では、衣料用液体洗剤向けの界面活性剤が伸長している。これは、香料付き液体洗剤の市場がブームとなっているためである。
  • 2018年度は、2017年度比2.5%増の2,580億円となる見込み。衣料用液体洗剤自体の需要増加に伴い、非イオン系が堅調に推移すること、また、衣料品の柔軟剤(リンス)向けの陽イオン界面活性剤が香りブーム等の要因で伸長する見込みであることから、市場が拡大することが予想される。

種類別

種類別では、非イオン界面活性剤が構成比64.4%の1,620億円で最大となった。伸長率をみると、全ての種類でプラス推移となっている。

  • 種類別では、非イオン界面活性剤が構成比64.4%の1,620億円で最大となった。次いで、陰イオンが同23.0%の580億円、陽イオンが同5.6%の142億円、両性が同1.8%の46億円、その他が同5.1%の129億円となっている。ちなみに、その他には、調合界面活性剤等が含まれている。
  • 非イオン(ノニオン)は、前年度比1.7%増となった。同カテゴリーでは、化粧品・医薬品など使われるPOEアルキルエーテルが堅調に推移している。2018年度も、同2.5%増となる見込み。
  • 陰イオン(アニオン)は同3.8%増となった。要因としては、主にヘアケア用品等の用途に使用される硫酸エステル型、洗剤用途に使われるスルホン酸型の販売量が伸長したことが挙げられる。2018年度も、同3.4%増と引き続き好調に推移する見込み。
  • 陽イオン(カチオン)は、同0.7%増となった。香りブームの定着や無香料タイプの伸びがあったことから、底固い動きを見せている。2018年度は、微増で推移するとみられる。
  • 両性イオンは、同4.5%増となった。シャンプー・洗顔・台所洗剤などの泡立ちを高める機能を有し、ニーズを高めていることが要因といえる。金額ベースでは他の界面活性剤より低いものの、高い伸長率を示した。
  • このほか、その他が同4.0%増となっている。すなわち、国内市場の2016年度比の伸長率は、全ての種類でプラス推移となった。

企業別

企業別では、花王がシェア13.0%の328億円でトップ。伸長率では、東邦化学工業が13.6%の2桁増となった。

  • 企業別では、花王がシェア13.0%の328億円でトップとなった。次いで、ADEKAが同8.2%の207億円、東邦化学工業が同8.1%の204.5億円、第一工業製薬が同7.1%の179.1億円、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズが同6.1%の153億円、日油が同5.4%の136.4億円、日華化学が同5.4%の135億円などで続いている。
  • 花王は、前年度比6.1%増となった。インフラ関連分野の市況が回復傾向にあり、これが同社の売上増に寄与している。
  • ADEKAは、同0.5%増となった。同社では、塗料・粘接着剤向け反応性乳化剤が伸長している。
  • 東邦化学工業は、13.6%の2桁増となった。要因としては、トイレタリー用界面活性剤における大口ユーザー向けの一般洗浄剤が伸長したことや、プラスチック用界面活性剤における帯電防止剤、乳化重合剤が拡大したことが挙げられる。
  • 2018年度は、11社中10社が売上高を伸ばす見込み。全般に需要が拡大傾向にあることから、今後も多くの企業が売上を伸ばすと予想される。

【調査要覧】

<調査対象>

界面活性剤(陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、その他界面活性剤)

<調査対象企業>

日油株式会社、三洋化成工業株式会社、第一工業製薬株式会社、花王株式会社、東邦化学工業株式会社、新日本理化株式会社、ミヨシ油脂株式会社、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社、株式会社ADEKA、日華化学株式会社、松本油脂製薬株式会社

(簡易版)

竹本油脂株式会社、青木油脂工業株式会社、センカ株式会社、泰光油脂化学工業株式会社、大和化学工業株式会社、高松油脂株式会社、日本乳化剤株式会社、丸菱油化工業株式会社、モーリン化学工業株式会社、ユシロ化学工業株式会社、吉村油化学株式会社、共栄社化学株式会社

<調査期間>

2019年1月~2019年4月

<資料名>

2019年界面活性剤の市場分析と各社の事業戦略

―「香粧、生活関連製品」「設備導入」「海外展開」が市場拡大を後押し―

http://www.tpc-osaka.com/fs/bibliotheque/mr410190465 

発刊日:2019年4月8日頒価:97,000円(税抜)

【会社概要】

会社名:TPCマーケティングリサーチ株式会社

所在地:大阪府大阪市西区新町2-4-2 なにわ筋SIAビル

事業内容:マーケティングリサーチおよび調査レポートの出版

コーポレートサイト:http://www.tpc-cop.co.jp/ 

オンラインショップ「TPCビブリオテック」:http://www.tpc-osaka.com/ 

ISO27001認証書番号:IS598110 

【本件に関するお問い合わせ】

フリーダイヤル:0120-30-6531 

*本記事はTPCマーケティングリサーチ株式会社から提供をうけたプレスリリース記事です。

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 自動車のスリ傷を高熱で自己修復する塗料
  2. 新しい抗生物質発見:MRSAを1分で99.99%殺菌
  3. ダイハツなど、福島第一原発廃炉に向けハニカム型水素安全触媒を開発…
  4. iPadで使えるChemDrawが発売開始
  5. 味の素、アミノ酸の最大工場がブラジルに完成
  6. アミンの新合成法2
  7. 虫歯退治に3種の抗菌薬
  8. 疑惑の論文200本発見 米大が盗作探知プログラム開発

注目情報

ピックアップ記事

  1. ポンコツ博士の海外奮闘録② 〜博士,鉄パイプを切断す〜
  2. 日本で始まる最先端半導体の開発 ~多くの素材メーカーが参画~
  3. フォン・ペックマン反応 von Pechmann Reaction
  4. 有機合成化学協会誌2019年4月号:農薬・導電性電荷移動錯体・高原子価コバルト触媒・ヒドロシアノ化反応・含エキソメチレン高分子
  5. 韮山反射炉
  6. やまと根岸通り
  7. 有機・無機材料の相転移ダイナミクス:数理から未来のマテリアル開発まで
  8. 第89回―「タンパク質間相互作用阻害や自己集積を生み出す低分子」Andrew Wilson教授
  9. 励起状態複合体でキラルシクロプロパンを合成する
  10. 感染制御ー薬剤耐性(AMR)ーChemical Times特集より

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2019年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

注目情報

最新記事

「MI×データ科学」コース ~データ科学・AI・量子技術を利用した材料研究の新潮流~

 開講期間 2025年1月8日(水)、9日(木)、15日(水)、16日(木) 計4日間申込みはこ…

余裕でドラフトに収まるビュッヒ史上最小 ロータリーエバポレーターR-80シリーズ

高性能のロータリーエバポレーターで、効率良く研究を進めたい。けれど設置スペースに限りがあり購入を諦め…

有機ホウ素化合物の「安定性」と「反応性」を両立した新しい鈴木–宮浦クロスカップリング反応の開発

第 635 回のスポットライトリサーチは、広島大学大学院・先進理工系科学研究科 博士…

植物繊維を叩いてアンモニアをつくろう ~メカノケミカル窒素固定新合成法~

Tshozoです。今回また興味深い、農業や資源問題の解決の突破口になり得る窒素固定方法がNatu…

自己実現を模索した50代のキャリア選択。「やりたいこと」が年収を上回った瞬間

50歳前後は、会社員にとってキャリアの大きな節目となります。定年までの道筋を見据えて、現職に留まるべ…

イグノーベル賞2024振り返り

ノーベル賞も発表されており、イグノーベル賞の紹介は今更かもしれませんが紹介記事を作成しました。 …

亜鉛–ヒドリド種を持つ金属–有機構造体による高温での二酸化炭素回収

亜鉛–ヒドリド部位を持つ金属–有機構造体 (metal–organic frameworks; MO…

求人は増えているのになぜ?「転職先が決まらない人」に共通する行動パターンとは?

転職市場が活発に動いている中でも、なかなか転職先が決まらない人がいるのはなぜでしょう…

三脚型トリプチセン超分子足場を用いて一重項分裂を促進する配置へとペンタセンクロモフォアを集合化させることに成功

第634回のスポットライトリサーチは、 東京科学大学 物質理工学院(福島研究室)博士課程後期3年の福…

2024年の化学企業グローバル・トップ50

グローバル・トップ50をケムステニュースで取り上げるのは定番になっておりましたが、今年は忙しくて発表…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP