[スポンサーリンク]

ケムステニュース

書籍「Topics in Current Chemistry」がジャーナルになるらしい

[スポンサーリンク]

 

Springer is relaunching the book series Topics in Current Chemistry(TCC) as an online journal. The individual contributions will appear in six electronic issues per year with the first articles to be published in the fall of 2015. Topics in Current Chemistry is well known for presenting high-quality reviews of the present position and future trends in modern chemical research.(2015年8月10日 シュプリンガープレスリリース)

 

シュプリンガーから出版されている最新の化学研究を紹介する書籍「Topics in Current Chemistry」が2016年からジャーナルとして出版を開始するとのこと。1949年から出版されている歴史のあるシリーズです。著名な化学者の方ならば一度は執筆した経験があるでしょう。

各号ごとに特定の化学のトピックが決められ、第一人者が総説を執筆します。これまではInvited Reviewのみでしたが、今後は著者自らが投稿することが可能となるそうです。

因みにこの書籍のインパクト・ファクターは4.464。歴史のある総説書籍としては低いと感じますが、毎年かなりぶれており、2012年では8.456と高く、逆に2010年では2.067と非常に低い値です。。この原因は引用しにくい書籍であることが一因としてあげられます。

確かに現在シュプリンガーの書籍は基本電子書籍で、紙媒体の書籍としても購入可能というスタンスなので、最新の化学を紹介する総説集が書籍である必要ではないのかもしれないですね。Nature を有しているマクミラン・サイエンス・アンド・ エデュケーションと合併したこともなにか原因があるのでしょうか。

 

_prw_OI1ic_0yCKkD39

新会社のロゴ

 

これまでの総説も検索しみつけやすく、さらに引用されやすいように、インデックスを整えていくとのこと。Nature Publishing groupのウェブサイトに掲載したら、かなり注目を集めるのではないでしょうか。個人的には無料もしくは安価でみられる総説が増えるとよいのですが。

 

関連書籍

[amazonjs asin=”3642550541″ locale=”JP” title=”C-C Bond Activation (Topics in Current Chemistry)”][amazonjs asin=”3319191853″ locale=”JP” title=”Protein Ligation and Total Synthesis I (Topics in Current Chemistry)”][amazonjs asin=”3319157310″ locale=”JP” title=”Halogen Bonding II: Impact on Materials Chemistry and Life Sciences (Topics in Current Chemistry)”]

 

外部リンク

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 積水化学工業、屋外の使用に特化した養生テープ販売 実証実験で耐熱…
  2. 2010年化学10大ニュース【Part2】
  3. バイエル薬品、アスピリンをモチーフにしたTシャツをユニクロで発売…
  4. 耐熱性生分解プラスチック開発 150度でも耐用 阪大
  5. 材料費格安、光触媒型の太陽電池 富大教授が開発、シリコン型から脱…
  6. サンギ、バイオマス由来のエタノールを原料にガソリン代替燃料
  7. MUKAIYAMA AWARD講演会
  8. 国公立大入試、2次試験の前期日程が実施 ~東京大学の化学の試験を…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 2016年9月の注目化学書籍
  2. コーラから発がん物質?
  3. 接着系材料におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用 -条件最適化編-
  4. Hantzschエステル:Hantzch Ester
  5. 人工細胞膜上で機能するDNAナノデバイスの新たな精製方法を確立
  6. 第14回「らせん」分子の建築家ー八島栄次教授
  7. プラトー反応 Prato Reaction
  8. マテリアルズ・インフォマティクスに欠かせないデータ整理の進め方とは?
  9. 分子構造を 3D で観察しよう (2)
  10. 人工タンパク質ナノブロックにより自己組織化ナノ構造を創る

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2015年8月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

CO2 の排出はどのように削減できるか?【その1: CO2 の排出源について】

大気中の二酸化炭素を減らす取り組みとして、二酸化炭素回収·貯留 (CCS; Carbon dioxi…

モータータンパク質に匹敵する性能の人工分子モーターをつくる

第640回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所・総合研究大学院大学(飯野グループ)原島崇徳さん…

マーフィー試薬 Marfey reagent

概要Marfey試薬(1-フルオロ-2,4-ジニトロフェニル-5-L-アラニンアミド、略称:FD…

UC Berkeley と Baker Hughes が提携して脱炭素材料研究所を設立

ポイント 今回新たに設立される研究所 Baker Hughes Institute for…

メトキシ基で転位をコントロール!Niduterpenoid Bの全合成

ナザロフ環化に続く二度の環拡大というカスケード反応により、多環式複雑天然物niduterpenoid…

金属酸化物ナノ粒子触媒の「水の酸化反応に対する駆動力」の実験的観測

第639回のスポットライトリサーチは、東京科学大学理学院化学系(前田研究室)の岡崎 めぐみ 助教にお…

【無料ウェビナー】粒子分散の最前線~評価法から処理技術まで徹底解説~(三洋貿易株式会社)

1.ウェビナー概要2025年2月26日から28日までの3日間にわたり開催される三…

第18回日本化学連合シンポジウム「社会実装を実現する化学人材創出における新たな視点」

日本化学連合ではシンポジウムを毎年2回開催しています。そのうち2025年3月4日開催のシンポジウムで…

理研の一般公開に参加してみた

bergです。去る2024年11月16日(土)、横浜市鶴見区にある、理化学研究所横浜キャンパスの一般…

ツルツルアミノ酸にオレフィンを!脂肪族アミノ酸の脱水素化反応

脂肪族アミノ酸側鎖の脱水素化反応が報告された。本反応で得られるデヒドロアミノ酸は多様な非標準アミノ酸…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー