大塚ホールディングス(HD)は2日、米製薬ベンチャーのアバニアファーマシューティカルズ(カリフォルニア州)を買収すると発表した。買収額は35億3900万ドル(約4200億円)。アバニアは認知症関連の有力な新薬候補を持つ。大塚HDは大型薬の特許切れを控え、高齢化で世界的に需要が高まる認知症薬を増やす。新薬候補獲得を狙った製薬大手の企業買収が過熱している。大塚HDは全額出資子会社の大塚製薬を通じ、15日までに1株あたり17ドル(約2000円)でアバニアの株式の公開買い付け(TOB)を始め、完全子会社化を目指す。アバニアはTOBに賛同している(引用・写真:日本経済新聞)。
世界の医薬品売上トップクラスのエビリファイ(アリピプラゾール:非定型抗精神病薬)を有している大塚製薬。現在年間5700億円の売上のあるこの薬のおかげで、日本では有数の製薬企業となりました。しかし、特許切れが来年2015年に迫っており。米国中心に売上をあげているこの薬の売上はなんと9割減になるそうです。
後に続く大型新薬があればよいのですが、いまのところそれを補えるよう薬はありません。その対策もかねた今回のバイオベンチャー・アバニアファーマシューティカルズの買収。これまでのお大塚製薬による買収では過去最大の大きさとなります。
アバニアの主力製品は世界初・そして唯一の情動調節障害(PBA)治療薬である「ニューデクスタ」。もう少し簡単にいえば情緒が突然不安定になる情動調節障害を治療する薬です。
中枢神経疾患分野に力を注ぐようですが、買収の効果は如何に。