Graphene oxide has a remarkable ability to quickly remove radioactive material from contaminated water, researchers at Rice University and Lomonosov Moscow State University have found.
酸化グラフェンに放射性物質を取りのぞく効果があることが発見された。ライス大学とロモノソフモスクワ州立大学の研究である
引用:Science News
対訳:筆者
3.11の一連の事件の中で、サイエンスの意義を世に問うた出来事として原子力発電とそれに付随した事故事件が挙げられる。渦中では、明るい科学ニュースも暗い科学ニュースもあり、都度一喜一憂してしまう状況は各所に見受けられた。
本記事で取り扱われている研究はPhysical Chemistry Chemical Physicsというインパクトファクターが3.5の物理化学の雑誌からの報告である。
本文中では従来の放射線物質除去材料にたいして、非常に優れた吸着特性、特に吸着速度を有している事が主張されている。本文中で使われている酸化グラフェンとは炭素のシートであるグラファイトが酸化されたもので、様々な材料に使えるのではないかと期待されている物質である。
放射線物質除去材料とは平時には使われない比較的地味な研究トピックである。しかしその重要性はたかい。しかし重要なことはコストや使いやすさなど、重要な事を勘案した上で、有事に向けて備えていることであり、またそのシステムを構築していくことである。このような研究はそのシステムを構築する上での1つの候補としての選択肢をひろげるうえで、大変意義深い研究であると言えるであろう。
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