全ての疎水性有機溶媒で使用できる液液抽出用2相分離カラム、ユニバーサル・フェーズセパレーターの新発売をご案内しています。<Biotage Newsletter 第73号:2012年11月22日>
フェーズセパレーター濾過とは、發水性を持たせた樹脂/ろ紙等を用いて濾過をする事により、水相を残渣、有機相をろ液として分別する方法です。パラレルコンビ合成の後処理時に(多くのバッチそれぞれに分液を行うのは長時間を要してしまうため)分液操作の代替としてフェーズセパレーター濾過が頻繁に用いられます。
フィルターが撥水性を持つとはいえ濾過の推進力は重力なので、これまでのフェーズセパレーター濾過では有機相が下層にくる事が必須となり、抽出溶媒として用いられるのは(実質上)塩化メチレンのみでした。[ 欠点として、塩化メチレン使用量の増加、DMFなどの分離がしにくい、水相比重が大きいと分離不十分となる 等があります]
今回発売になったバイオタージ社「ユニバーサル・フェーズセパレーター」は全ての疎水性有機溶媒が使える、すなわち有機相が上層でも下層でも濾過できる!というのを聞いて、正直「??」でした。いったいどんなマジックが?あるいは新技術があったの?
…HPを見て、納得しました。なるほど、単純明快、逆転の発想ですね。
これを使えば、トルエンや酢酸エチルでもフェーズセパレーター濾過で後処理できるので、早速試してみたいと思います◎
参考サイト
- バイオタージ・ジャパンHP: ユニバーサル・フェーズセパレーター