被災による製薬各社の損害額が明らかになり始めました。多くの国内製薬各社が5月上旬に2010年度本決算を控える中、その復旧費用を特別損失として計上することになりそうです。震災関連特別損失を主な理由に業績予想の下方修正がここ2週間でいっせいに発表されています。
発表されている震災関連特別損失額を列挙しました。全メーカーではないのでご了承ください。
- 第一三共(4/21付け) 特別損失 約55億円
小名浜工場(福島県いわき市)はオルメサルタン原薬、プラバスタチン原薬などを製造しているが、これら品目の製造設備についてはすでに復旧作業に入っており、本年9月の生産開始を目指す。
- 塩野義製薬(4/25付け) 特別損失 約30億円
主に金ケ崎工場(岩手県胆沢郡金ケ崎町)の被災が原因
- アステラス(4/26付け) 特別損失約45億円
西根工場(岩手県八幡平市西根町)、高萩工場(茨城県高萩市)、つくば研究センター(茨城県つくば市)など建物の修繕費用、機械装置・研究機器等の修理費用、および操業休止期間中の固定費として。
- 中外製薬(4/21発表2011年12月期第1四半期決算より) 特別損失61億円
震災影響により純利益四割減。
- 持田薬品(4/25付け) 特別損失約19億円
当期純利益予想を-26.4%下方修正した。
- 大正製薬(4/20付け) 損失見込額10億円強
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