[スポンサーリンク]

ケムステニュース

『国際化学オリンピック』 日本代表が決定

[スポンサーリンク]

 

毎年1回、世界中の高校生が集まって化学の実力を競い合う「国際化学オリンピック」。今年7月に行われる第41回イギリス・ケンブリッジ大会に参加する、
日本代表生徒がこのほど、最終選抜試験を経て正式に決定いたしました。(引用:国際化学オリンピック 日本語サイト)

 

全世界の高校生が化学の能力を競い合うイベント、国際化学オリンピック(International Chemistry Olympiad; IChO)が開催されます。通算41回目になる2009年大会は7月19日~26日の期間、イギリスのケンブリッジで実施されることになっています。

 

国際化学オリンピックに参加する学生の国内選考は、次のような流れになっています。

全国高校化学グランプリの上位者20名+日本化学会推薦者2名
②上記候補22名の間で一次選抜を行い、最終候補9名を選出
③最終候補9名が強化合宿に参加し、最終選抜を経て日本代表4名を選出

 

高校化学グランプリの参加者がおよそ数千人で、そのうちわずか4名のみが選ばれるわけですから、相当に狭き門といえます。代表となった学生達ははまさしく生え抜きといえるでしょう。

 

2009年の日本代表に選ばれた4人は以下の通りです。

 

chemolympic_1.jpg

(写真は化学オリンピック日本公式サイトより)

写真右から、小澤直也くん(駒場東邦3年)、遠藤健一くん(栄光学園2年)、永澤彩さん(白陵3年)、中條淳博くん(東大寺学園3年)

 

化学オリンピック自体は40年の歴史を誇りますが、日本勢が参加し始めたのは、2003年のアテネ大会から。過去の総合成績は、他の科学先進国と比べて奮っては居ないようです。参加しはじめて間もないゆえ、ノウハウが欠如していることも一因としてあるのかもしれません。他の理系五輪と違って実験問題もあったりするので、合宿などで上手くトレーニングが出来れば、おそらく成績を上げることも可能に思えます。

 

彼ら4人には、是非とも、これまで以上の好成績を期待したいですね。陰ながら応援していたいと思います。

 

関連書籍

[amazonjs asin=”4535787042″ locale=”JP” title=”完全攻略 化学オリンピック 第2版”][amazonjs asin=”4759811478″ locale=”JP” title=”化学オリンピック完全ガイド”]

関連リンク

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 信越化学・旭化成ケミカルズが石化品値上げ
  2. がん細胞を狙い撃ち 田澤富山医薬大教授ら温熱治療新装置 体内に「…
  3. 呉羽化学、社名を「クレハ」に
  4. 大日本製薬と住友製薬が来年10月合併・国内6位に
  5. 吉岡里帆さんが出演する企業ブランド広告の特設サイト「DIC岡里帆…
  6. 第12回化学遺産認定~新たに3件を認定しました~
  7. 特許資産規模ランキング トップ3は富士フイルム、LG CHEM、…
  8. 名大・山本名誉教授に 「テトラへドロン賞」 有機化学分野で業績

注目情報

ピックアップ記事

  1. 正宗・バーグマン反応 Masamune-Bergman Reaction
  2. がん細胞をマルチカラーに光らせる
  3. 化学研究ライフハック:縦置きマルチディスプレイに挑戦!
  4. 含ケイ素四員環-その2-
  5. DOIって何?
  6. ホウ素でがんをやっつける!
  7. Natureが査読無しの科学論文サイトを公開
  8. 光延反応 Mitsunobu Reaction
  9. 田中耕一 Koichi Tanaka
  10. 第8回 学生のためのセミナー(企業の若手研究者との交流会)

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年4月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  

注目情報

最新記事

一塩基違いの DNA の迅速な単離: 対照実験がどのように Nature への出版につながったか

第645回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院工学系研究科相田研究室の龚浩 (Gong Hao…

アキラル色素分子にキラル光学特性を付与するミセルを開発

第644回のスポットライトリサーチは、東京科学大学 総合研究院 応用化学系 化学生命科学研究所 吉沢…

有機合成化学協会誌2025年2月号:C–H結合変換反応・脱炭酸・ベンゾジアゼピン系医薬品・ベンザイン・超分子ポリマー

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年2月号がオンライン公開されています。…

草津温泉の強酸性硫黄泉で痺れてきました【化学者が行く温泉巡りの旅】

臭い温泉に入りたい!  というわけで、硫黄系の温泉であり、日本でも最大の自然温泉湧出量を誇る草津温泉…

ディストニックラジカルによる多様なアンモニウム塩の合成法

第643回のスポットライトリサーチは、関西学院大学理工学研究科 村上研究室の木之下 拓海(きのした …

MEDCHEM NEWS 34-1 号「創薬を支える計測・検出技術の最前線」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

医薬品設計における三次元性指標(Fsp³)の再評価

近年、医薬品開発において候補分子の三次元構造が注目されてきました。特に、2009年に発表された論文「…

AI分子生成の導入と基本手法の紹介

本記事では、AIや情報技術を用いた分子生成技術の有機分子設計における有用性や代表的手法について解説し…

第53回ケムステVシンポ「化学×イノベーション -女性研究者が拓く未来-」を開催します!

第53回ケムステVシンポの会告です!今回のVシンポは、若手女性研究者のコミュニティと起業支援…

Nature誌が発表!!2025年注目の7つの技術!!

こんにちは,熊葛です.毎年この時期にはNature誌で,その年注目の7つの技術について取り上げられま…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー