[スポンサーリンク]

ケムステニュース

2009アジアサイエンスキャンプ・参加者募集中!

[スポンサーリンク]

Asian Science Campは半世紀以上ドイツで毎年開催されているリンダウ会議をモデルに、2005年のリンダウ会議が開催された折、李遠哲(Lee, Yuan-Tseh)台湾中央研究院名誉院長(1986年ノーベル化学賞受賞)、小柴昌俊 平成基礎科学財団理事長(2002年ノーベル物理学賞受賞)両者によって発案されました。
目的は、科学における優秀な若者が、ノーベル賞受賞者やトップレベルの科学者と直接交流することによってその才能をさらに伸ばすこと、またアジアの将来を担う若者同士の国際的な交流や協調の促進であります。
参加学生は、アジア各国の高校3年生から大学学部学生に相当する学年を対象とします。(引用:http://www.hfbs.or.jp/ASC.html)

2007年より、高校~大学学部生を対象とした、アジアサイエンスキャンプが開催されるようになりました。講演者はノーベル賞受賞者がずらりとならぶ豪華メンバーで、そういった方々と触れ合える、科学に興味のある若者にとって絶好の機会です。2009年は日本のつくばで開催されるようです。

 

ちなみにそのモデルとなったリンダウ会議(Lindau Nobel Laureate Meeting)
は、大学院修士課程以上のプロ/セミプロ若手研究者と多数のノーベル賞科学者が集い、講演と懇親の場を持つという会で、ドイツのリンダウで毎年開催されています。物理、化学、医学・生理学の3分野が毎年分野順に実施されており、普段出会うことの難しい世界中のノーベル賞受賞者・同年代科学者と知り合える、若手にとって意義ある会とされています。日本での知名度が今ひとつなのは、残念なことです。

いずれのイベントにしても、参加した人たちが、他の参加者から良い刺激をもらって、科学に対するモチベーションを育み、今後優れた科学者に育っていくことを期待しているようです。将来的に科学者の道を選ぶことがなくとも、ノーベル賞受賞者の優れた哲学に触れること自体、若者にとってこの上なく意義ある経験となるでしょう。こういう機会は今以上にどんどん増えていっ
て欲しいものです。

ただ、「英会話に自信が無いのでこういうイベントはちょっと・・・」と多くの日本人学生は一歩引いてしまいがちなとこがあるようにも思えます。それではせっかくの機会が勿体ないと思えます。

そもそも外国の人だからといって、全員が全員、英語に堪能なわけではありません。他国の人と仲良くなりたいな、お話ししたいな、と言うモチベーションさえあれば、身振り手振りで意外と何とでもなるもんですよ。

要はこういう機会を積極的に活用したいと思えるか、英語が苦手でも当たってくだけろ、的なチャレンジ精神を持つことができるか、だと思えます。

興味をもった方は、何はともあれ応募してみてはいかがでしょう。応募しないと始まりません。最初の一歩を踏み出すことが重要です。詳しい申込方法は2009アジアサイエンスキャンプの日本語ページをご覧ください。締め切りは5月8日必着です。

 

  • 外部リンク

2009アジアサイエンスキャンプ:日本語ページ

2009アジアサイエンスキャンプ 英語公式ページ

リンダウ・ノーベル賞受賞者会議派遣事業 – 学術振興会

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 野依さん講演を高速無線LAN中継、神鋼が実験
  2. 「不斉化学」の研究でイタリア化学会主催の国際賞を受賞-東理大硤合…
  3. 高知市で「化学界の権威」を紹介する展示が開催中
  4. 200MHzのNMRが持ち歩けるって本当!?
  5. 子ども向け化学啓発サイト「うちラボ」オープン!
  6. 分子積み木による新規ゼオライト合成に成功、産総研
  7. 赤キャベツから新しい青色天然着色料を発見 -青色1号に代わる美し…
  8. ドイツのマックス・プランク研究所をご存じですか

注目情報

ピックアップ記事

  1. デヴィッド・ニセヴィッツ David A. Nicewicz
  2. プロペランの真ん中
  3. クロスメタセシスによる三置換アリルアルコール類の合成
  4. まんがサイエンス
  5. 亜鉛挿入反応へのLi塩の効果
  6. 中山商事のWebサイトがリニューアル ~キャラクターが光る科学の総合専門商社~
  7. 痔治療の新薬で大臣賞 経産省が起業家表彰
  8. 非対称化合成戦略:レセルピン合成
  9. トクヤマが参入へ/燃料電池部材市場
  10. 2013年就活体験記(1)

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年3月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

注目情報

最新記事

医薬品設計における三次元性指標(Fsp³)の再評価

近年、医薬品開発において候補分子の三次元構造が注目されてきました。特に、2009年に発表された論文「…

AI分子生成の導入と基本手法の紹介

本記事では、AIや情報技術を用いた分子生成技術の有機分子設計における有用性や代表的手法について解説し…

第53回ケムステVシンポ「化学×イノベーション -女性研究者が拓く未来-」を開催します!

第53回ケムステVシンポの会告です!今回のVシンポは、若手女性研究者のコミュニティと起業支援…

Nature誌が発表!!2025年注目の7つの技術!!

こんにちは,熊葛です.毎年この時期にはNature誌で,その年注目の7つの技術について取り上げられま…

塩野義製薬:COVID-19治療薬”Ensitrelvir”の超特急製造開発秘話

新型コロナウイルス感染症は2023年5月に5類移行となり、昨年はこれまでの生活が…

コバルト触媒による多様な低分子骨格の構築を実現 –医薬品合成などへの応用に期待–

第 642回のスポットライトリサーチは、武蔵野大学薬学部薬化学研究室・講師の 重…

ヘム鉄を配位するシステイン残基を持たないシトクロムP450!?中には21番目のアミノ酸として知られるセレノシステインへと変異されているP450も発見!

こんにちは,熊葛です.今回は,一般的なP450で保存されているヘム鉄を配位するシステイン残基に,異な…

有機化学とタンパク質工学の知恵を駆使して、カリウムイオンが細胞内で赤く煌めくようにする

第 641 回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院理学系研究科化学専攻 生…

CO2 の排出はどのように削減できるか?【その1: CO2 の排出源について】

大気中の二酸化炭素を減らす取り組みとして、二酸化炭素回収·貯留 (CCS; Carbon dioxi…

モータータンパク質に匹敵する性能の人工分子モーターをつくる

第640回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所・総合研究大学院大学(飯野グループ)原島崇徳さん…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー