学術月刊誌「化学」(化学同人発行)の1月号に、「化学の夢・未来(私のチャレンジしたい化学の未解決問題)」という特集が掲載された。あわせて中村栄一東大教授、濱口宏夫東大教授、半田宏東工大教授による座談会「化学の明日を考える」も掲載されている。
以下に挙げた「チャレンジしたい夢」のテーマは、いずれの夢も今までの蓄積された化学知識経験、データに裏打ちされた「実現可能かもしれない夢」である。また、各研究者には、このような夢を語れるだけの実力と自信があるということであろう。(1)「光と物質の融合した科学技術を完成させたい」(東大教授・大津元一)
(2)「弱い会合状態の結晶構造からタンパク質ネットワークを直視したい」(京大大学院・三木邦夫)
(3)「オルガネラ構造を自在に操り自らの手で細胞をつくりたい」(名大教授・遠藤斗志也)
(4)「レインボースターズで、『どこでもドア』を実現したい」(九大教授・今坂藤太郎)
(5)「脳・神経型の有機コンピュータを創りたい」(東大教授・加藤隆史)
(6)「DNA中の電荷移動速度と情報の関係を明らかにしたい」(阪大教授・真嶋哲朗)
(7)「国会図書館の全情報を角砂糖サイズの分子性量子磁石に収納したい」(東北大教授・山下正廣)
(8)「細胞の分子システムを理解して遺伝子情報を自由自在に操りたい」(京大教授・杉山弘)
(9)「生命現象の基本にかかわる問題を物質レベルで解明したい」(阪大教授・深瀬浩一)(引用:JANJAN)
非常に面白いテーマですね。それぞれの研究者だけでは解決できない壮大なテーマだと思いますが、これから先数十年後この挙げられたテーマがどのくらい解決し、当たり前のことになっているかが楽しみですね。