国内最大の化学系学会の日本化学会は15日、本年度日本化学会賞に相原惇一静岡大理学部教授(65)ら6人を決定した。相原教授は亀の甲のような構造(六角形)のベンゼンに代表される「芳香族分子」という分子がなぜ安定なのか、化学界100年来の謎を解明した「芳香族性理論」が認められた。静岡大からの受賞は初。
正式な受賞研究テーマは「環状π共役系の芳香族性の理論的解明」。北海道大助手だった1975年に発表し、国際的にも高く評価されている。 芳香族分子の安定性の理由はドイツの化学者ケクレが1865年にベンゼンの六角形構造を提唱後、欧米の化学者を中心に議論されてきたが、相原教授の解明まで110年間、説明できなかった(引用:静岡新聞)。