独立行政法人産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】界面ナノアーキテクトニクス研究センター 清水 敏美 センター長および高軸比ナノ構造組織化研究チームは、水に溶けやすい部分と油に溶けやすい部分を併せ持つ両親媒性分子を新たに設計、合成し、有機溶媒中で自己集合させることで、内径が40~200nm(ナノメートル:ナノは10億分の1)、外径が70~500nm、長さが数μm(マイクロメートル)の形状を持つ種々の有機ナノチューブを合成する技術を開発した。この方法では従来法と比較して溶媒の使用量が1,000分の1以下と少なく、有機ナノチューブを大量に製造可能である。(引用:産業技術総合研究所)
ナノチューブといってもカーボンナノチューブとは異なります。カーボンナノチューブは名前の通り、炭素で構成されているのに対し、今回のナノチューブは、石鹸に代表される分子の中に親水性基と疎水性基をあわせ持った両親媒性分子で構成される、有機ナノチューブです。
自己集合により細胞膜内のリン脂質等にみられるような二重膜を形成し、それが円筒状になって形成されます。