[スポンサーリンク]

ケムステニュース

人名反応から学ぶ有機合成戦略

[スポンサーリンク]

[amazonjs asin=”4759810684″ locale=”JP” title=”人名反応に学ぶ有機合成戦略”]

ついに2005年3月に発売された、Strategic Applications of Named Reactions in Organic Synthesis日本語版である、『人名反応から学ぶ有機合成戦略』7月に発売されます。この本は、発売されて以来、化学の中の有機化学の人名反応というマイナーな分野にも関わらず、一時期アマゾン洋書売り上げランキングの10位以内をキープしたという非常に珍しい本です。中身は今までの人名反応の本と異なり、非常に充実しており、選ばれた250反応の人名反応を、見開き2ページに発見の経緯、改良法、反応機構、天然物への応用と、それぞれに詳しい説明が記されています。さらに、それぞれに文献が記されており、勉強するにも、事典としても非常に重宝する本です。

 

その充実さゆえに、おそらく日本版が翻訳されてでるのではないかと考えていましたが、実際7月28日に発売されるそうです。監修は京都大学の富岡清先生です。内容は説明部分が日本語になっているだけで、反応式や反応機構などのスキームは英語版と全く変わりません。

 

日本語版の人名反応の書籍といえば、有名なものは1997年に発売された千葉大の小倉先生執筆の『有機人名反応』、最近では『有機人名反応 そのしくみとポイント』のみでした。前者は良書ですが、人名反応の羅列で、文献も豊富でなく、さらに少し古くなった感があります。後者に関してはレベルが少し低く、ページ数も少ないです。

 

そういうわけで、この『人名反応から学ぶ有機合成戦略』は有機化学、有機合成を学ぶ、研究する人たちにとっての新しいバイブルとなりそうですね。

最近有機化学の本で非常に売れた書籍

[amazonjs asin=”3527292314″ locale=”JP” title=”Classics in Total Synthesis: Targets, Strategies, Methods”][amazonjs asin=”3527306846″ locale=”JP” title=”Classics in Total Synthesis II: More Targets, Strategies, Methods”][amazonjs asin=”4759810455″ locale=”JP” title=”演習で学ぶ有機反応機構―大学院入試から最先端まで”]

 

関連リンク

  • ODOOS-合成反応データベース
Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. パラジウム価格上昇中
  2. ウーロン茶に新薬開発の夢 県立大グループが新成分発見
  3. 化学遺産スロイス『舎密学』とグリフィス『化学筆記』が展示へ
  4. 複雑な化合物を効率よく生成 名大チーム開発
  5. 不斉触媒研究論文引用回数、東大柴崎教授が世界1位
  6. 2017卒大学生就職企業人気ランキングが発表
  7. いつ、どこで体内に 放射性物質に深まる謎
  8. 第63回野依フォーラム例会「データ駆動型化学が拓く新たな世界」特…

注目情報

ピックアップ記事

  1. インタビューリンクー住化廣瀬社長、旭化成藤原社長
  2. ReadCubeを使い倒す(1)~論文閲覧プロセスを全て完結させる~
  3. ケムステイブニングミキサー2019に参加しよう!
  4. フライデーハーバー研究所
  5. 食品添加物はなぜ嫌われるのか: 食品情報を「正しく」読み解くリテラシー
  6. 還元された酸化グラフェン(その1)
  7. ロゼムンド・リンドセー ポルフィリン合成 Rothemund-Lindsey Porphyrin Synthesis
  8. ハリーポッターが参考文献に登場する化学論文
  9. 第97回日本化学会春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part II
  10. パーソナル有機合成装置 EasyMax 402 をデモしてみた

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2006年6月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

注目情報

最新記事

ヤーン·テラー効果 Jahn–Teller effects

縮退した電子状態にある非線形の分子は通常不安定で、分子の対称性を落とすことで縮退を解いた構造が安定で…

鉄、助けてっ(Fe)!アルデヒドのエナンチオ選択的α-アミド化

鉄とキラルなエナミンの協働触媒を用いたアルデヒドのエナンチオ選択的α-アミド化が開発された。可視光照…

4種のエステルが密集したテルペノイド:ユーフォルビアロイドAの世界初の全合成

第637回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院薬学系研究科・天然物合成化学教室(井上将行教授主…

そこのB2N3、不対電子いらない?

ヘテロ原子のみから成る環(完全ヘテロ原子環)のπ非局在型ラジカル種の合成が達成された。ジボラトリアゾ…

経済産業省ってどんなところ? ~製造産業局・素材産業課・革新素材室における研究開発専門職について~

我が国の化学産業を維持・発展させていくためには、様々なルール作りや投資配分を行政レベルから考え、実施…

第51回ケムステVシンポ「光化学最前線2025」を開催します!

こんにちは、Spectol21です! 年末ですが、来年2025年二発目のケムステVシンポ、その名…

ケムステV年末ライブ2024を開催します!

2024年も残り一週間を切りました! 年末といえば、そう、ケムステV年末ライブ2024!! …

世界初の金属反応剤の単離!高いE選択性を示すWeinrebアミド型Horner–Wadsworth–Emmons反応の開発

第636回のスポットライトリサーチは、東京理科大学 理学部第一部(椎名研究室)の村田貴嗣 助教と博士…

2024 CAS Future Leaders Program 参加者インタビュー ~世界中の同世代の化学者たちとかけがえのない繋がりを作りたいと思いませんか?~

CAS Future Leaders プログラムとは、アメリカ化学会 (the American C…

第50回Vシンポ「生物活性分子をデザインする潜在空間分子設計」を開催します!

第50回ケムステVシンポジウムの開催告知をさせて頂きます!2020年コロナウイルスパンデミッ…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP