保土谷化学〈4112〉と三井物産〈8031〉は共同で多層カーボンナノチューブの量産に乗り出す。現在主流の単層型に比べ低コストで製造できる。静電気を逃がす帯電防止機能を持ち、まず電子部品の搬送容器向けに供給。携帯電話や自動車向けにも用途を開拓する。本格的な事業化は初めてで、年内にも出荷を始め、2010年度に40億円の売り上げを目指す。(引用:證券新報)
多層カーボンナノチューブ (Multi-Wall Carbon Nanotube, MWNT)は筒が複数からなるカーボンナノチューブです。近年、カーボンナノチューブの利用が多岐に渡っていますね。合成法も年々改良されているようですし。多層カーボンナノチューブの利用例としては、携帯などに使われているリチウムイオン電池や車のバッテリーなどの鉛蓄電池に添加剤として使われています。リチウムイオン電池では通常充電している間に負極のカーボンの体積が30%くらい増えて、電極が痛むのを防ぐそうです。
材料科学に新分野を創出し,エレクトロニクスからエネルギー分野まで広範囲な応用が期待されるナノテクノロジー材料の典型物質「カーボンナノチューブ」について,その製法から物性,実用の可能性までを解説しています。