伯東は情報通信研究機構と次世代の高機能高分子材料「デンドリマー」を、短期間に製造できる実用化技術を確立した。製造期間は従来の約10分の1に当たる数日間に短縮。有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)や医療分野などに応用が期待される。(引用:日刊工業新聞)
デンドリマーとは分子を放射状に組み立てた球の形をした巨大分子のことです。製造は有機合成反応を繰り返すことで行われます。製造方法として、核となる中心の核(分子)から同様の枝(置換基)を伸ばす、ダイバージェント(Divergent)法と、枝を合成してから、中心の核を合成するコンバージェント(Convergent)法が知られています。同様の枝から構成されるデンドリマーの場合、工業的にはダイバージェント法の方が、利点があります。
今回合成したデンドリマーは、エステル型のポリグリセロール-コハク酸デンドリマーであり、導入過程や後処理、反応時間を検討した結果、今までよりも簡便に合成できるようになったそうです。