[スポンサーリンク]

ケムステニュース

製薬大手のロシュ、「タミフル」効果で05年売上高20%増

[スポンサーリンク]

タミフル

スイスの製薬大手ロシュが1日発表した2005年通期決算は、グループの売上高が前の年に比べ20%増の355億スイスフラン(約3兆2000億円)と過去最高になった。鳥インフルエンザの拡大で治療に有効な抗インフルエンザ剤「タミフル」の販売増が貢献した。純利益は67億スイスフラン(約6000億円)と5%減ったが、撤退した大衆薬部門を除けば43%の増益になる。(引用:日本経済新聞)

?

 インフルエンザ、特に鳥インフルエンザに有効だといわれているタミフル。タミフルは現在中華香辛料の八角から取れる、シキミ酸から10段階かけて合成されています。ただ、需要に対する供給が追いついていません。その大きな理由として、原料のシキミ酸の通常の10倍以上の高騰、さらにアミノ基を導入するために、爆発性のあるアジドで窒素原子を導入している等、合成に若干難があるためです。

 

有機合成化学者のみなさん、5段階くらいでアジドを経由しない、また大量合成可能な効率的な合成法を考えれば、世の中に貢献できますよ。

タミフル合成







関連書籍

今年はどうする?インフルエンザ―疑問だらけの予防接種と特効薬
突然クローズアップされた、「特効薬?」タミフルの副作用。タミフルは新しい薬です。まだまだ未知の部分があり、安易な服用は危険です。二日体を休めますか? リスクを冒して薬を飲みますか?

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 食品安全、環境などの分析で中国機関と共同研究 堀場製
  2. ノーベル医学生理学賞、米の2氏に
  3. 危険!DDT入りの蚊取り線香
  4. 2012年の被引用特許件数トップ3は富士フイルム、三菱化学、積水…
  5. 観客が分泌する化学物質を測定することで映画のレーティングが可能に…
  6. ヘリウム新供給プロジェクト、米エアプロダクツ&ケミカルズ社
  7. 「パキシル」服用の自殺者増加 副作用の疑い
  8. 高知市で「化学界の権威」を紹介する展示が開催中

注目情報

ピックアップ記事

  1. 分子機械を組み合わせてアメーバ型分子ロボットを作製
  2. 4つの性がある小鳥と超遺伝子
  3. 分極したBe–Be結合で広がるベリリウムの化学
  4. Reaxys Prize 2017ファイナリスト発表
  5. コールドスプレーイオン化質量分析法 Cold Spray Ionization Mass Spectrometry (CSI-MS)
  6. 5配位ケイ素間の結合
  7. 新たな環状スズ化合物の合成とダブルカップリングへの応用
  8. 年収で内定受諾を決定する際のポイントとは
  9. 柴﨑正勝 Masakatsu Shibasaki
  10. 「Python in Excel」が機能リリースされたときのメリットを解説します

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2006年2月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728  

注目情報

最新記事

有機合成化学協会誌2025年4月号:リングサイズ発散・プベルル酸・イナミド・第5族遷移金属アルキリデン錯体・強発光性白金錯体

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年4月号がオンラインで公開されています!…

第57回若手ペプチド夏の勉強会

日時2025年8月3日(日)~8月5日(火) 合宿型勉強会会場三…

人工光合成の方法で有機合成反応を実現

第653回のスポットライトリサーチは、名古屋大学 学際統合物質科学研究機構 野依特別研究室 (斎藤研…

乙卯研究所 2025年度下期 研究員募集

乙卯研究所とは乙卯研究所は、1915年の設立以来、広く薬学の研究を行うことを主要事業とし、その研…

次世代の二次元物質 遷移金属ダイカルコゲナイド

ムーアの法則の限界と二次元半導体現代の半導体デバイス産業では、作製時の低コスト化や動作速度向上、…

日本化学連合シンポジウム 「海」- 化学はどこに向かうのか –

日本化学連合では、継続性のあるシリーズ型のシンポジウムの開催を企画していくことに…

【スポットライトリサーチ】汎用金属粉を使ってアンモニアが合成できたはなし

Tshozoです。 今回はおなじみ、東京大学大学院 西林研究室からの研究成果紹介(第652回スポ…

第11回 野依フォーラム若手育成塾

野依フォーラム若手育成塾について野依フォーラム若手育成塾では、国際企業に通用するリーダー…

第12回慶應有機化学若手シンポジウム

概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大学理工学部・…

新たな有用活性天然物はどのように見つけてくるのか~新規抗真菌剤mandimycinの発見~

こんにちは!熊葛です.天然物は複雑な構造と有用な活性を有することから多くの化学者を魅了し,創薬に貢献…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー