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分子素子の働き せっけんで確認

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AND logic gate単独の分子がコンピューター回路の素子と同様に働くことを、東京大学薬学部の内山聖一助手が初めて確認した。せっけんに分子を閉じ込める独創的な方法で、分子素子の研究に新しい一歩を踏み出した。米化学会誌に発表した。


 この分子は、光を出すアントラセン系の化合物。水素イオンとナトリウムイオンの両方を受け取ると光を出す。水素だけ、ナトリウムだけでは光らない。二つの入力信号がそろったときだけ出力信号を出すAND素子と同じ働きだ。(引用:東京新聞)


面白いですね。J. Am. Chem. Soc., 127, 8920 (2005).で報告されています。アミン()がアンモニウム塩になり、Naがクラウンエーテル()に取り込まれることによって光る(青の部分)そうです。こういう研究っていいですね。

 

関連書籍

 

 
ナノ・IT時代の分子機能材料と素子開発

 

「材料(素材)編」と「素子編」の2部構成で、広範な学際領域にわたる分子機能材料、分子素子の科学技術を集約し、さまざまな分野での現状と将来の可能性について解説する。

関連リンク

 

内山聖一のホームページ

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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