[スポンサーリンク]

ケムステニュース

科学の未解決のナゾ125を選出・米サイエンス誌

[スポンサーリンク]

サイエンス125周年宇宙は一体何からできているのか。人間の寿命はどこまで延びるのか――。米科学雑誌サイエンスは1日付の創刊125周年記念号で、科学の分野で未解決なままになっている重要なナゾを125テーマ選び出し、今後の研究の進展に強い期待を示した。

「我々は何を知らないのか」が特集の共通テーマ。物理、生物、化学、地学など幅広い分野にまたがって、解決できれば科学の世界を大きく前進させることになる問題を選んだ。(引用:日本経済新聞、挿絵:Science)

 

 

 

なかなか面白い記事ですね。このサイトは化学のサイトなのでこの記事を参考にし化学に関連する謎をいくつか紹介します。

 

 

1.化学合成に限界はあるのか?化学合成

 

 

 近年は複雑な天然物や化合物でも、有機合成の技術を用いれば分子レベルで合成できる時代になりました。といっても、分子がより大きな化合物ほど、化合物の構造をコントロールして選択的に合成しなくてはなりません。ですから、非常に時間はかかりますし、もちろんいまだに効率的に合成できないものは山ほどあります。化学者は、それらを合成するための新しいツールを必要としています。過去そうであったように現在では創造できないブレイクスルーを起こす合成法が開発されるのでしょうか?

 

 

関連書籍

 

 

 


先端化学シリーズ〈5〉海洋天然物/錯体/コンビナトリアル/全合成

 

2.どのようにして地球上に生命が生まれたか?
 生命の起源
 生命の起源というやつですね。いろいろな説がありますが、どうしても一番始めの1つがどうして生まれたのかは説明できませんね。化学でも、例えば、糖やアミノ酸などはどうして光学活性体なのか?という疑問は解決されていません。例えば隕石に入っていたアミノ酸はラセミ体に近かっただとか、ほんの少し偏った方が不斉自己増殖反応で自分で自分を触媒し1方の立体を生成したのだとかいろいろ説はあります。
関連書籍
 

宇宙と生命の起源―ビッグバンから人類誕生まで
3. 人間がどのくらい分子の自己集合を再現できるのか?
 自己集合
 自然界では、DNA二重らせんやタンパク質の会合構造など、分子間に働く弱い結合を媒介として、最も安定な構造に自発的に集合しています。(自己集合, self assembly)勝手に構築されるのですから、これほどよい合成法はありません。しかし、これらを化学的に再現し、制御することが重要です。これらが達成できれば分子機械をつくれる日も来るかもしれません。
関連書籍
 


自己組織化とは何か―生物の形やリズムが生まれる原理を探る

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 京大融合研、産学連携で有機発光トランジスタを開発
  2. 日本薬学会第144回年会「有機合成化学の若い力」を開催します!
  3. 世界初の「窒化タンタル光触媒」、可視光で水分解
  4. GoogleがVRラボを提供 / VRで化学の得点を競うシミュレ…
  5. 梅干し入れると食中毒を起こしにくい?
  6. クラリベイト・アナリティクスが「引用栄誉賞2018」を発表
  7. 170年前のワインの味を化学する
  8. ナタデココ、次世代の薄型ディスプレー基板に活用

注目情報

ピックアップ記事

  1. 難攻不落の不斉ラジカルカチオン反応への挑戦
  2. アジリジンが拓く短工程有機合成
  3. 武田薬、米国販売不振で11年ぶり減益 3月期連結決算
  4. 第45回―「ナノ材料の設計と合成、デバイスの医療応用」Younan Xia教授
  5. 光薬理学 Photopharmacology
  6. 第172回―「小分子変換を指向した固体触媒化学およびナノ材料化学」C.N.R.Rao教授
  7. 第100回―「超分子包接による化学センシング」Yun-Bao Jiang教授
  8. 第111回―「予防・診断に有効なナノバイオセンサーと太陽電池の開発」Ted Sargent教授
  9. 有機合成化学協会誌2022年11月号:英文特別号
  10. Altmetric Score Top 100をふりかえる ~2018年版~

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2005年7月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

注目情報

最新記事

ジアリールエテン縮環二量体の二閉環体の合成に成功

第 654回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院松田研究室の 佐竹 来実さ…

【産総研・触媒化学研究部門】新卒・既卒採用情報

触媒部門では、「個の力」でもある触媒化学を基盤としつつも、異分野に積極的に関わる…

触媒化学を基盤に展開される広範な研究

前回の記事でご紹介したとおり、触媒化学研究部門(触媒部門)では、触媒化学を基盤に…

「産総研・触媒化学研究部門」ってどんな研究所?

触媒化学融合研究センターの後継として、2025年に産総研内に設立された触媒化学研究部門は、「触媒化学…

Cell Press “Chem” 編集者 × 研究者トークセッション ~日本発のハイクオリティな化学研究を世界に~

ケムステでも以前取り上げた、Cell PressのChem。今回はChemの編集…

光励起で芳香族性を獲得する分子の構造ダイナミクスを解明!

第 654 回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所 協奏分子システム研究セ…

藤多哲朗 Tetsuro Fujita

藤多 哲朗(ふじた てつろう、1931年1月4日 - 2017年1月1日)は日本の薬学者・天然物化学…

MI conference 2025開催のお知らせ

開催概要昨年エントリー1,400名超!MIに特化したカンファレンスを今年も開催近年、研究開発…

【ユシロ】新卒採用情報(2026卒)

ユシロは、創業以来80年間、“油”で「ものづくり」と「人々の暮らし」を支え続けている化学メーカーです…

Host-Guest相互作用を利用した世界初の自己修復材料”WIZARDシリーズ”

昨今、脱炭素社会への実現に向け、石油原料を主に使用している樹脂に対し、メンテナンス性の軽減や材料の長…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー