日本で最大の化学物質データベースが無料公開された。科学技術振興機構の日本化学物質辞書(日化辞)。有機低分子化学物質の化学構造および各種名称データを収録。約200万件のデータを収録し、化学構造、物質名、俗称などから検索できる。検索結果は画面上で見ることができるほか、構造情報を一般的な化学構造フォーマットで出力できるため、分子動力学シミュレーションなどにも使えるのが特徴。
日化辞の対象物質は、水素を除く構成原子数が247以内の低分子有機化合物、組成比が確定している有機酸、無機酸の金属塩、相対的な立体構造のみ判別している化合物、ラセミ混合物など。具体的には、化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)の既存化学物質名簿に載り官報公示された13万4000物質、労安法(労働安全衛生法)で定められ官報に公示された3万3000物質、米国保健教育福祉省発行のRTECS(毒性データリスト)に記載された化学物質や教科書、ハンドブック類に記載された化学物質などのデータが搭載されている。さらに、JSTの文献データベース収録論文の主題になった化学物質データなどが加えられている。 (引用:知財情報局)
日本でも有用な化学物質データベースが公開されました。といっても数ヶ月前から公開されていたようです。ChemFinderのようにChemDrawプラグインをダウンロードすれば(無料)構造式でも検索できるようです。
今回は、インターネットで利用できる化学物質データベースについて、国内、海外問わず有用なものをいくつか紹介しましょう。
化学物質データベース
ChemDrawを作っている会社のデータベース。物質名、CAS-No等を入れると検索できる。構造式検索にはChem3DPruginが必要。
日本語でChemFinder、ChemExperなどの化学物質・化学薬品データベースへリンクしています。
化合物名データベース
化合物名で検索。元素・化合物名を英語と日本語のどちらからでも検索できる。登録数18000個以上。
合成・反応データベース
有機合成反応データベースです。反応の概要図、特徴、反応機構、反応例、文献、関連反応、関連Webを知ることができます。現在282反応登録
Organic Syntheses(有機化合物の実験法を詳述したものJohn Wiley 社出版)のウェブサイトでの掲載論文の無料公開。構造式検索をするためにはChemDraw Pluginが必要。
▼その他
粧工連が公表している表示名称リストをデータベース化しています。また、原料メーカーのカタログなどを基に原料データベースも作成しています。
3000以上の医薬品の説明と、製薬関連企業、薬科大学等のリンク。構造式もありかなり使いやすい。