武田薬品工業が11日発表した今年3月期連結決算は、売上高が前期比3・4%増の1兆1229億円、純利益は2・7%減の2774億円と増収減益だった。増収は14年連続だが、前期まで10年続いた増収増益の更新はならなかった。
米国での販売が市況低迷や競争激化で不振だったのが減益の主な要因。競合する他社製品に押され、利益率が高かった主力の消化性かいよう治療薬などの売り上げが大幅に落ち、北米の売上高は17・0%減となった。(引用:産経新聞)
胃潰瘍の治療薬タケプロンの米国での不振が原因らしいです。タケプロンとはなんとなくかわいい名前ですが、まあそれはいいとして、ランソプラゾール(lansoprazole)という化合物を主成分とする薬です。プロトンポンプ(胃酸を分泌するタンパク質)インヒビター(阻害剤)として世界中で高い売り上げを上げている薬です。名前の由来はタケ(武田)+プロン(プロトンポンプ阻害剤)から来ているのですね。
CMでよくやっているガスターテンは同じく胃酸を押さえるのですが、その作用機構がことなります。胃酸を出せ!というサインを送るヒスタミンの働きを抑制してるんです。
ちなみに、最近のニュースで武田がMRを1700人に増員するとありました。第一三共やアステラスは2500人。ファイザーなどの外資系、国内での競争力拡大のため製薬会社も必死です。
関連書籍
武田薬品・萬有製薬「メルク」―新薬開発と薬害根絶に直面する製薬企業
製薬業界は世界的再編に生き残れるか?タケダと万有を通して医薬品産業の現状と課題をチェックする。