昨年は日本海側の地域を中心にカシノナガキクイムシが大発生し、ミズナラなどのブナ科樹木の集団枯死が起きました。同時に、ツキノワグマがしばしば里に出没し、ミズナラなどの堅果(ドングリ)のなり具合との関係が取りざたされました。森林総合研究所では、集団枯死を引き起こす病原菌の媒介者であるカシノナガキクイムシの集中加害を引き起こす集合フェロモンの化学構造の決定に成功しました。モノテルペンアルコールの一種であるこの集合フェロモンを利用してカシノナガキクイムシを防除することでナラ類の集団枯死被害を回避することが期待されます。(引用:日経プレリリース, トップ画像:カシノナガキクイムシ「ナラ枯れ」…北摂の生き物)
またまた、フェロモンネタです。集合フェロモンの構造はわかりませんでしたが、モノテルペンアルコールだそうですね。ハッカの成分でよく知られているL-mentholもモノテルペンアルコールです。テルペンとはイソプレン骨格を有する有機化合物の総称で、イソプレンユニットの数によって次のように分類されています。
1つ=ヘミテルペン 2つ=モノテルペン 3つ=セスキテルペン 4つ=時テルペン etc..
関連書籍
[amazonjs asin=”4797495030″ locale=”JP” title=”人と虫の愛笑香―男と女を惑わすフェロモンの秘密 (新風舎文庫)”]