三和化学研究所が高脂血症治療薬の開発に乗り出すと発表した。同社は糖尿病領域での医薬品の開発を中心に進めており、高脂血症治療薬の開発に着手するのは初めて。開発を進めるのは、イスラエルのヘブライ大学で創製された高トリグリセライド血症改善効果が期待される化合物で、従来の高脂血症治療薬とは異なる作用機序を有する。8日に米バイオベンチャー企業のクオーク・バイオテック社(米カリフォルニア州)と、同化合物に関するライセンス契約の締結したもので、年内には国内で臨床試験入りする予定だ。
契約では、三和化学研究所がクオーク社から同化合物の日本、台湾、韓国、中国での独占的開発、製造及び販売権を取得する。同化合物は、インスリン抵抗性改善作用も併せ持つ化合物であることが見出されており、将来的には、メタボリックシンドローム症候群の治療薬としても期待されるという。(引用:薬事日報)
高脂血症とはその名のとおり脂質が血液中で高くなる症状のことを言います。具体的にはコレステロール値や中性脂肪の値が高くなることです。高くなると心筋梗塞などの心臓病にかかる可能性が大きくなります。
高脂血症治療薬として有名なものは三共のメバロチン(プラバスタチン)です。これは日本で一番有名な日本産の医薬品ともいえます。ただし、特許が数年前に切れているために多くの安い類似品、代用品が発売されています。(アメリカでは今年の10月に特許がきれます。) ここ数年はメバロチンより効果があると言われているファイザーのリピトール(アトルバスタチン)が売れています。新しい構造の高脂血症治療薬が開発されるとよいですね。
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