[スポンサーリンク]

ケムステニュース

新世代鎮痛剤の販売継続を 米政府諮問委が勧告

[スポンサーリンク]

【ワシントン18日共同】米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は18日、心臓発作の危険を増大させる恐れがあるとしてメーカーが昨年自主回収した新世代の消炎鎮痛剤「バイオックス」(米メルク社製)について、「販売しても問題ない安全性を備えている」との結論をまとめた。
同様の危険が指摘された「セレブレクス」「ベクストラ」(ともに米ファイザー社製)についても、患者が得る利益が危険を上回るとして、販売継続が妥当と結論。ただし3剤とも、警告表示を強化すべきだとした。近くFDAが最終判断する。メルクは、販売再開についてFDAと協議の上で決定するとしている。(引用:
共同通信)

 

 

COX2選択的阻害剤である、バイオックスの安全性が認められたようです。これがだめならアスピリンはどうなる?という感じですね。これらの医薬品は構造的に類似していて、メタンスルホニル基とスルホンアミドの違いの他にバイオックスがラクトン、セレブレクスはピラゾール、べクストラはイソオキサゾールを有しています。創薬の現場の競争が頭に浮かんできますね。アスピリンやCOXに関する話題は関連リンクをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

関連リンク

 

 

薬 ニュース アスピリン

 

 アスピリンは、抗血栓薬としても使用されていますが、シクロオキシゲナーゼの作用を阻害することにより、血小板でのトロンボキサンA2の生成を阻害し、血栓の発現を抑制する方向に作用します。

 

■薬の王者・アスピリンの物語(1)

 

■薬の王者・アスピリンの物語(2)

 

アスピリンが100年にわたって人々の炎症や痛みを鎮めてきたこと、それは体内でCOXという酵素の働きを止め、プロスタグランジン(PG)が作られるのを防ぐためであることを前回述べました。しかしアスピリンの作用はこれだけではなく、実のところその謎解きもいまだ終わったわけではありません。 有機化学美術館より)

 

 

関連書籍

 


アスピリン企業戦争―薬の王様100年の軌跡

 

鎮痛剤としてポピュラーなアスピリンは、血液の凝固をふせぐ作用がある事が発見され、心筋梗塞や脳梗塞にも効くのではないか? 百年に渡るアスピリン・メーカーのしのぎを削る企業戦争をレポートする。

 


超薬アスピリン―スーパードラッグへの道

 

アスピリンがドイツで開発されて百余年、消炎・鎮痛・解熱剤として世界中で愛用されてきたこの錠剤が心臓病や脳卒中、大腸がんに効くことがわかったのは一九七〇年代のこと、さらに近年になってアルツハイマー病や骨粗鬆症、糖尿病、妊娠中毒など多様な病気への効果が認められようとしている。

 

 

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 「抗菌」せっけん、効果は「普通」…米FDA
  2. 日本電子の米国法人、有機物を非破壊検出できるイオン源を開発
  3. 2009年ノーベル賞受賞者会議:会議の一部始終をオンラインで
  4. 画期的な糖尿病治療剤を開発
  5. ダイセル化学、有機合成全製品を値上げ
  6. EU、玩具へのフタル酸エステル類の使用禁止
  7. 九大発、化学アウトリーチのクラウドファンディング「光化学の面白さ…
  8. 進化するCAS SciFinderⁿ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 材料・製品開発組織における科学的考察の風土のつくりかた ー マテリアルズ・インフォマティクスを活用し最大限の成果を得るための筋の良いテーマとは ー
  2. 2011年ノーベル化学賞予想ーケムステ版
  3. 複雑なモノマー配列を持ったポリエステル系ブロックポリマーをワンステップで合成
  4. エリック・アレクサニアン Eric J. Alexanian
  5. イグノーベル賞2022が発表:化学賞は無かったけどユニークな研究が盛りだくさん
  6. 粒子画像モニタリングシステム EasyViewerをデモしてみた
  7. ヴァリンダー・アガーウォール Varinder K. Aggarwal
  8. ホフマン脱離 Hofmann Elimination
  9. 銅触媒と可視光が促進させる不斉四置換炭素構築型C-Nカップリング反応
  10. 化学と工業

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2005年2月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28  

注目情報

最新記事

植物由来アルカロイドライブラリーから新たな不斉有機触媒の発見

第632回のスポットライトリサーチは、千葉大学大学院医学薬学府(中分子化学研究室)博士課程後期3年の…

MEDCHEM NEWS 33-4 号「創薬人育成事業の活動報告」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

第49回ケムステVシンポ「触媒との掛け算で拡張・多様化する化学」を開催します!

第49回ケムステVシンポの会告を致します。2年前(32回)・昨年(41回)に引き続き、今年も…

【日産化学】新卒採用情報(2026卒)

―研究で未来を創る。こんな世界にしたいと理想の姿を描き、実現のために必要なものをうみだす。…

硫黄と別れてもリンカーが束縛する!曲がったπ共役分子の構築

紫外光による脱硫反応を利用することで、本来は平面であるはずのペリレンビスイミド骨格を歪ませることに成…

有機合成化学協会誌2024年11月号:英文特集号

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2024年11月号がオンライン公開されています。…

小型でも妥協なし!幅広い化合物をサチレーションフリーのELSDで検出

UV吸収のない化合物を精製する際、一定量でフラクションをすべて収集し、TLCで呈色試…

第48回ケムステVシンポ「ペプチド創薬のフロントランナーズ」を開催します!

いよいよ本年もあと僅かとなって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。冬…

3つのラジカルを自由自在!アルケンのアリール–アルキル化反応

アルケンの位置選択的なアリール–アルキル化反応が報告された。ラジカルソーティングを用いた三種類のラジ…

【日産化学 26卒/Zoomウェビナー配信!】START your ChemiSTORY あなたの化学をさがす 研究職限定 キャリアマッチングLIVE

3日間で10領域の研究職社員がプレゼンテーション!日産化学の全研究領域を公開する、研…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP