[スポンサーリンク]

ケムステニュース

新薬と併用、高い効果

[スポンサーリンク]

胃がんの抗がん剤治療は「5―FU(ファイブ・エフユー)」が中心だが、2000年以降、併用療法で高い治療効果が期待できる新薬が登場している。臨床試験では抗がん剤同士の新しい組み合わせで、手術ができない進行がんの患者が長期に生存するケースも報告されている。
 最も注目されているのは、5―FUを改良した新薬「TS―1(ティーエス・ワン)」だ。がん細胞の増殖を抑える効果が血液の中で長時間持続し、胃や腸など消化管に対する副作用は軽減するよう工夫されている。点滴や注射ではなく、朝夕の1日2回飲む錠剤タイプで、患者の身体的な負担も少ない。

 TS―1と他の抗がん剤を組み合わせた治療結果について、日本癌治療学会で「抗がん剤適正使用ガイドライン」の作成に携わる都立駒込病院(東京都文京区)の佐々木常雄副院長は「目を見張るものがある」と語る。

 例えば、シスプラチンという従来の抗がん剤と組み合わせた場合、がんの大きさが治療前の半分以下になり、その効果が1カ月以上続く割合(奏効率)は76%に上ったという。手術ができない進行がんでは、従来の抗がん剤と比べて生存期間が2倍以上になったとの報告もある。(引用:日本経済新聞

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

TS-1とは大鵬薬品の飲み薬として使用できる抗がん剤です。テガフール:ギメスタット:オタスタットカリウム=1:0.4:1で配合されています。

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 春の褒章2010-林民生教授紫綬褒章
  2. 信越化学・旭化成ケミカルズが石化品値上げ
  3. 【鎮痛・抗炎症薬】医師の認知・愛用率のトップはロキソニン
  4. 兵庫で3人が農薬中毒 中国産ギョーザ食べる
  5. 超薄型、曲げられるMPU開発 セイコーエプソン
  6. 日宝化学、マイクロリアクターでオルソ酢酸メチル量産
  7. 「ペプチドリーム」東証マザーズ上場
  8. COX2阻害薬 リウマチ鎮痛薬に副作用

注目情報

ピックアップ記事

  1. 研究室クラウド設立のススメ(経緯編)
  2. 元素も分析する電子顕微鏡
  3. 光触媒の活性化機構の解明研究
  4. 触媒と光で脳内のアミロイドβを酸素化
  5. 構造式を美しく書くために【準備編】
  6. 第29回 適応システムの創製を目指したペプチドナノ化学 ― Rein Ulijn教授
  7. 外部の大学院に進学するメリット3選
  8. 英会話イメージリンク習得法―英会話教室に行く前に身につけておきたいネイティブ発想
  9. 性フェロモン感じる遺伝子、ガで初発見…京大グループ
  10. 第152回―「PETイメージングに活用可能な高速標識法」Philip Miller講師

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2005年1月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

次世代の二次元物質 “遷移金属ダイカルコゲナイド”

ムーアの法則の限界と二次元半導体現代の半導体デバイス産業では、作製時の低コスト化や動作速度向上、…

日本化学連合シンポジウム 「海」- 化学はどこに向かうのか –

日本化学連合では、継続性のあるシリーズ型のシンポジウムの開催を企画していくことに…

【スポットライトリサーチ】汎用金属粉を使ってアンモニアが合成できたはなし

Tshozoです。 今回はおなじみ、東京大学大学院 西林研究室からの研究成果紹介(第652回スポ…

第11回 野依フォーラム若手育成塾

野依フォーラム若手育成塾について野依フォーラム若手育成塾では、国際企業に通用するリーダー…

第12回慶應有機化学若手シンポジウム

概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大学理工学部・…

新たな有用活性天然物はどのように見つけてくるのか~新規抗真菌剤mandimycinの発見~

こんにちは!熊葛です.天然物は複雑な構造と有用な活性を有することから多くの化学者を魅了し,創薬に貢献…

創薬懇話会2025 in 大津

日時2025年6月19日(木)~6月20日(金)宿泊型セミナー会場ホテル…

理研の研究者が考える未来のバイオ技術とは?

bergです。昨今、環境問題や資源問題の関心の高まりから人工酵素や微生物を利用した化学合成やバイオテ…

水を含み湿度に応答するラメラ構造ポリマー材料の開発

第651回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院工学研究科(大内研究室)の堀池優貴 さんにお願い…

第57回有機金属若手の会 夏の学校

案内:今年度も、有機金属若手の会夏の学校を2泊3日の合宿形式で開催します。有機金…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー