メタンを約750度、約5気圧にして市川教授が開発したセラミックス触媒と混ぜると、約15%が化学反応を起こしてベンゼンと水素に変わる。反応しなかったメタンは回収して再利用する。 実証試験では、糞尿から発生する1日約200立方メートルのバイオガスから取り出したメタンをもとに、ベンゼン50キロと水素120立方メートルができることが分かった。
バイオガスはそのままでも燃料になるが、石油化学工業の基幹原料であるベンゼンに変えれば、付加価値が高まる。水素は燃料電池に使える。
市川さんは「処理に困っている糞尿がもつ資源価値をより有効に引き出す技術だ」と話している。 (引用:朝日新聞)
バイオガスとは嫌気性微生物が有機物を分解するときに発生する可燃性気体のことで、主成分はメタンです。
臭そうですね。そのままでも使えるものを変化させることで付加価値を高める。ファインケミカルですねえ。メタンからゼオライト触媒を用いてベンゼンと水素を合成するそうですね。メタンハイドレートや天然ガスでも応用できるらしいです。このような触媒の研究って日常はどんな感じなのでしょうか?
関連書籍
バイオガスの基礎知識から、バイオガスプラント技術の実用知識までを、最新情報に基づき、具体的かつ平易に解説。日本国内の現状もにらみ、随所に訳者注を設け、無理なく理解できるように工夫を凝らす。
関連記事
▼八戸の新エネ実証研究を説明
太陽光や風力発電など「新エネルギーの今後の動向を探る」をテーマにしたシンポジウムが二十六日、東京・丸の内の東京国際フォーラムで開かれ、パネリストに招かれた中村寿文八戸市長が、下水道汚泥から発生するバイオガスなどを活用して発電し、市内の公共施設への電力供給を目指す実証研究について説明した。
シンポジウムは、経済産業省所管の財団法人・新エネルギー財団の主催で、今年で二回目。企業や自治体の関係者ら約六百六十人が出席した。
八戸市など三者が取り組んでいる実証研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業で、二〇〇三年度から五年計画。
中村市長は「バイオガスなど再生可能なエネルギーを電源にし、地域に供給するシステムの導入は、地球温暖化防止やエネルギー自給率向上にも貢献する」と意義を強調した。(引用:東奥日報)
▼ベンゼン、アジア向けが大幅上昇
新日本石油化学は27日、石油化学製品の基礎原料ベンゼンの2月積みアジア向け契約価格を1トン870ドル(運賃込み)に決めた。指標となる東アジア地域のスポット(当用買い)価格上昇や需要拡大の見通しを背景に、前月比210ドル(32%)の大幅高となった。
新日石化学はアジア最大級のベンゼンメーカーのひとつ。同社は今年1月積みから、アジア向け契約価格をそれまでの米国ではなく東アジアのベンゼン価格や需給をもとに決める方式を採用。韓国、台湾、シンガポール、インドネシアの需要家と毎月交渉している。
(引用:日本経済新聞)