幕末から明治時代にかけ、日本の薬学の発展に寄与した薬学者長井長義の日記などの関連資料約800点が、長井家から徳島大に14日、寄贈された。
長井は1845年に現在の徳島県で生まれた。医学を学んだ後、明治政府から留学生に選ばれドイツで化学を研究。せき止め薬として現在も使われる化学物質エフェドリンを発見。日本薬学会の初代会頭となり、1929年に亡くなった。
寄贈されたのは、長井が幕末に長崎に留学中だったときの日記や博士の学位記、エフェドリンの特許取得手続き書類など。長井は、同大薬学部の前身の徳島高等工業学校製薬化学部創立に尽力した。同大は資料をデータベース化し、希望する研究者などに提供する。(引用:徳島新聞)
長井長義はエフェドリンの発見者として歴史に名を残しており、また、日本の薬学の開祖としても有名です。エフェドリンは気管支拡張作用をもつため、風邪薬にもよく塩酸エフェドリンの形で配合されています。現在でも徳島大の薬学部はなかなか研究力のある有名な機関です。
- 関連書籍
薬学生・薬剤師のための知っておきたい生薬100―含・漢方処方
膨大な生薬の中から日常よく使用されているものなど約100種の生薬を精選し、基原植物、植物形態、薬用部分、主要成分、日本薬局方記載の確認試験、薬効・薬理、用途・配合処方、関連漢方処方をわかりやすくまとめる。
もらったのは何の薬で、どんな作用をし、どういった副作用があるのか。錠剤、カプセル、粉、軟膏など約9000品目の薬を写真と共に収録。薬を探しやすい3つの索引、薬の公定価格の一覧を掲載した2005年版。
- 関連リンク
社団法人 日本薬学会