[スポンサーリンク]

ケムステニュース

同仁化学研、ビオチン標識用キットを発売

[スポンサーリンク]

 同仁化学研究所(本社・熊本県上益城郡)は、短時間で少量のビオチン標識体が調製できる新製品のビオチン標識用キットを発売した。キット付属のNH2-Reactive Biotinと混ぜるだけで安定な共有結合ができ、遠心分離する専用のチューブを採用したことで、高い回収率で標識体が得られるようにした。免疫染色や抗原体反応などに用いるイムノグロブリンG(IgG)のビオチン標識体の調製を主な対象としている。 (引用:化学工業日報)

 

 

ビオチンはビタミンの一種です。

 

ビオチン標識体は低分子が作用するタンパク質を特定するために使われます。よく使われる方法はビオチン-アビジン法でアビジンに固定したビオチン標識をした低分子にタンパク質を流すと、その低分子と相互作用し、余分なタンパク質を取り除くことによってその相互作用したものを特定する方法です。

 

ビオチンーアビジン法は海で釣りをするのに良くたとえられます。人がアビジン、釣竿がビオチン、つり糸がスペーサーと呼ばれるタンパク質は大きいのでちょっとすきま間がないと相互作用できないためそのために炭素差を伸ばもの、えさが低分子化合物、魚がタンパク質という感じですね。

 

 

今回同人化学が開発したのは、下のようなビオチン誘導体。赤い部分はスペーサーです。青い活性部分が活性エステルになっていて、低分子のアミンやアルコールをいれるだけで作れるって事ですかね。こういうのってめちゃくちゃ高いんですよね。自分で作った方が安いです。Time is moneyの方にはお勧めいたします。

 

 

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 日本最大の化学物質データーベース無料公開へ
  2. 化学かるた:元素編ー世界化学年をちなみ
  3. H-1B ビザの取得が難しくなる!?
  4. 化学五輪で日本の高校生2人が金メダル
  5. 自己多層乳化を用いたマトリョーシカ微粒子の調製 〜油と水を混ぜて…
  6. 2010年日本化学会各賞発表-学会賞-
  7. がん治療にカレー成分-東北大サイエンスカフェ
  8. 祝!明治日本の産業革命遺産 世界遺産登録

注目情報

ピックアップ記事

  1. 立体規則性および配列を制御した新しい高分子合成法
  2. 表面処理技術ーChemical Times特集より
  3. 一流科学者たちの経済的出自とその考察
  4. ~祭りの後に~ アゴラ企画:有機合成化学カードゲーム【遊機王】
  5. 最新有機合成法: 設計と戦略
  6. 大気中のメタン量、横ばいに/温暖化防止に朗報か
  7. 「男性型脱毛症薬が登場」新薬の承認を審議
  8. 作った分子もペコペコだけど作ったヤツもペコペコした話 –お椀型分子を利用した強誘電体メモリ–
  9. 【速報】2018年ノーベル化学賞は「進化分子工学研究への貢献」に!
  10. ルーベン・マーティン Ruben Martin

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2004年12月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

2024年ノーベル化学賞ケムステ予想当選者発表!

大変長らくお待たせしました! 2024年ノーベル化学賞予想の結果発表です!2…

“試薬の安全な取り扱い”講習動画 のご紹介

日常の試験・研究活動でご使用いただいている試薬は、取り扱い方を誤ると重大な事故や被害を引き起こす原因…

ヤーン·テラー効果 Jahn–Teller effects

縮退した電子状態にある非線形の分子は通常不安定で、分子の対称性を落とすことで縮退を解いた構造が安定で…

鉄、助けてっ(Fe)!アルデヒドのエナンチオ選択的α-アミド化

鉄とキラルなエナミンの協働触媒を用いたアルデヒドのエナンチオ選択的α-アミド化が開発された。可視光照…

4種のエステルが密集したテルペノイド:ユーフォルビアロイドAの世界初の全合成

第637回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院薬学系研究科・天然物合成化学教室(井上将行教授主…

そこのB2N3、不対電子いらない?

ヘテロ原子のみから成る環(完全ヘテロ原子環)のπ非局在型ラジカル種の合成が達成された。ジボラトリアゾ…

経済産業省ってどんなところ? ~製造産業局・素材産業課・革新素材室における研究開発専門職について~

我が国の化学産業を維持・発展させていくためには、様々なルール作りや投資配分を行政レベルから考え、実施…

第51回ケムステVシンポ「光化学最前線2025」を開催します!

こんにちは、Spectol21です! 年末ですが、来年2025年二発目のケムステVシンポ、その名…

ケムステV年末ライブ2024を開催します!

2024年も残り一週間を切りました! 年末といえば、そう、ケムステV年末ライブ2024!! …

世界初の金属反応剤の単離!高いE選択性を示すWeinrebアミド型Horner–Wadsworth–Emmons反応の開発

第636回のスポットライトリサーチは、東京理科大学 理学部第一部(椎名研究室)の村田貴嗣 助教と博士…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー