産業技術総合研究所(吉川弘之理事長)東北センターメンブレン科学研究ラボは、独自合成した層状のケイ酸塩を利用して、全く新しい構造をもつ高シリカなゼオライト『CDS-1』の開発に成功した。シリケート骨格を積み木細工的に縮合させる簡単な仕組みで、新しい構造を創製。800度C以上の耐熱性があり、耐薬品性にも優れるなど分離・吸着剤、触媒など化学反応場の材料、建築材料など産業ニーズに応じた用途が広がると期待されている。(引用:braina.com; 画像:産総研ホームページ)
ゼオライトは多孔性構造をもつアルミノケイ酸塩の総称です。マイクロ孔を活用した分離・吸着・触媒材料としての応用が進んでいます。有機化学者にとってはモレキュラーシーブスという名称でしられている商品が有名ですかね。
今回の報告では層状シリケートを縮合させる手法を用い、通常の水熱合成では得られないトポロジーを有するゼオライトを得たとのこと。このような新しい構造をもつ材料創製は、いつの時代も果て無き可能性を示してくれます。今後の発展に期待したいですね。
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