鉄のように磁石に引き寄せられる性質(磁性)を持つ新しい液体を見つけたと9日、東京大大学院理学系研究科の浜口宏夫教授(物理化学)と大学院生の林賢さん(26)が発表した。常温で液体になる磁性体の発見は初めて。薬と結合させ、磁石を使って体内の目的の部位に運ぶ「ドラッグ・デリバリー・システム」や、表示装置への応用が期待できるという。
新しい磁性液体は、塩化鉄や有機化合物から合成した。イオン液体と呼ばれる物質の一種で、氷点下10度以上で液体になる。300度以上の高温でも沸騰せず、良好な磁性を示した。揮発性がなく、燃えにくく、凍りにくいなど安定した性質を示し、幅広い環境で利用ができるという。(引用: 毎日新聞)
イオン性液体は合成反応でも新規な溶媒として注目されています。4級アンモニウム塩のものが多く知られていますね。溶媒としては非常に高いものですが、回収、反応性の向上を考えると化学として興味深い分野です。しかし、このような磁性液体なるものがあるとは知りませんでした。おもしろいですねえ。ケミストリーの枠を超えてサイエンスな発見をしたいものです。
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