[スポンサーリンク]

ケムステニュース

福井鉄道と大研化学工業、11月に電池使い車両運行実験

[スポンサーリンク]

福井鉄道(福井県武生市、山内和久社長)と大研化学工業(大阪市、原田昭雄社長)は新型リチウムイオン電池を使って鉄道車両を動かす公開実験を11月に実施する。電池による運行が可能となれば、架線とパンタグラフが不要になり、都市を走る路面電車にとってメリットが大きい。実験が成功すれば、実用化に向けてさらに大規模な実験にも乗り出す意向だ。
新型リチウムイオン電池は、福井大の荻原隆助教授(材料開発工学)と金属材料メーカーの大研化学工業が共同開発した。 (引用: 日本経済新聞

 

新型リチウムイオン電池は従来に比べ1.5 倍の電池寿命をもつらしいです。ところで、電池で電車を動かすとはすごい話ですね。まさにプラモデルの実寸版といった感じですか。ところでリチウムイオン電池といえば一般的には携帯電話、デジカメ等のいわゆるモバイル製品によく使われている電池です。

 

なぜよく使われているかというと、軽量で大容量であるということがひとつの理由です。またリチウムイオン電池1個の電圧は平均3.6Vです。同じ小型二次電池の仲間である昔からよく知られているニッカド電池やニッケル水素電池の1.2Vに比べ3倍の電圧が得られます。言いかえると同じ電圧を出すのに使用本数が3分の一で済むということになります。

 

ちなみに最近、技術交流イベント「MICHELIN CHALLENGE BIBENDUM」でボルボがリチウム・イオン電池を搭載した電気自動車のコンセプトカーを公開しました。最高速度は135km/hで、一度の充電による最大走行可能距離は300kmぐらいだそうです。ラジコンのようで一度乗ってみたいですね。

 

といっても、こうノートパソコンでホームページを作っていて電源入れていないとすぐに電池切れになるところを考えると、やはり電池にはもう一段階ブレークスルーが必要な気がします。

 

関連リンク

 

関連書籍

[amazonjs asin=”4882318342″ locale=”JP” title=”リチウムイオン電池物語―日本の技術が世界でブレイク (CMC books)”][amazonjs asin=”4140805773″ locale=”JP” title=”燃料電池が世界を変える―エネルギー革命最前線”]

 

 

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 高知大が新エコ材料開発へ 産官共同プロジェクト
  2. 産総研で加速する電子材料開発
  3. 抗生物質の誘導体が神経難病に有効 名大グループ確認
  4. 日本最大の化学物質データーベース無料公開へ
  5. 翻訳アルゴリズムで化学反応を予測、IBMの研究者が発表
  6. 夏:今年もスズメバチ防護服の製造ピーク
  7. SchultzとKay: 米スクリプス研究所のトップへ
  8. 第47回天然有機化合物討論会

注目情報

ピックアップ記事

  1. 長谷川 靖哉 Yasuchika Hasegawa
  2. 含『鉛』芳香族化合物ジリチオプルンボールの合成に成功!①
  3. HTEで一挙に検討!ペプチドを基盤とした不斉触媒開発
  4. ヒドリド転位型C(sp3)-H結合官能基化を駆使する炭素中員環合成
  5. Dead Endを回避せよ!「全合成・極限からの一手」②
  6. 伝わるデザインの基本 増補改訂3版 よい資料を作るためのレイアウトのルール
  7. モリブデンのチカラでニトロ化合物から二級アミンをつくる
  8. 結晶構造データは論文か?CSD Communicationsの公開
  9. 田中耕一 Koichi Tanaka
  10. 三共、第一製薬が統合へ 売上高9000億円規模

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2004年10月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

注目情報

最新記事

【スポットライトリサーチ】汎用金属粉を使ってアンモニアが合成できたはなし

Tshozoです。 今回はおなじみ、東京大学大学院 西林研究室からの研究成果紹介(第652回スポ…

第11回 野依フォーラム若手育成塾

野依フォーラム若手育成塾について野依フォーラム若手育成塾では、国際企業に通用するリーダー…

第12回慶應有機化学若手シンポジウム

概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大学理工学部・…

新たな有用活性天然物はどのように見つけてくるのか~新規抗真菌剤mandimycinの発見~

こんにちは!熊葛です.天然物は複雑な構造と有用な活性を有することから多くの化学者を魅了し,創薬に貢献…

創薬懇話会2025 in 大津

日時2025年6月19日(木)~6月20日(金)宿泊型セミナー会場ホテル…

理研の研究者が考える未来のバイオ技術とは?

bergです。昨今、環境問題や資源問題の関心の高まりから人工酵素や微生物を利用した化学合成やバイオテ…

水を含み湿度に応答するラメラ構造ポリマー材料の開発

第651回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院工学研究科(大内研究室)の堀池優貴 さんにお願い…

第57回有機金属若手の会 夏の学校

案内:今年度も、有機金属若手の会夏の学校を2泊3日の合宿形式で開催します。有機金…

高用量ビタミンB12がALSに治療効果を発揮する。しかし流通問題も。

2024年11月20日、エーザイ株式会社は、筋萎縮性側索硬化症用剤「ロゼバラミン…

第23回次世代を担う有機化学シンポジウム

「若手研究者が口頭発表する機会や自由闊達にディスカッションする場を増やし、若手の研究活動をエンカレッ…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー