[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

パット・ブラウン Patrick O. Brown

[スポンサーリンク]

パトリック・O・ブラウン(Patrick O. Brown、1954年9月23日-)は、アメリカの生化学者である。スタンフォード大学教授(画像:Impossible Foods)。

経歴

1976 シカゴ大学 卒業
1980 シカゴ大学 博士号取得(Nicholas R. Cozzarelli教授)
1982 シカゴ大学 M.D.
1982-1985 シカゴ小児記念病院
1985-1988 カリフォルニア大学サンフランシスコ校 博士研究員(J. M. Bishop教授, H. E. Varmus教授)
1988-1994 スタンフォード大学医学部 助教授
1988-1997 ハワード・ヒューズ医科研究所 Assistant Inverstigator
1995-2000 スタンフォード大学医学部 准教授
1997-2002 ハワード・ヒューズ医科研究所 Associate Inverstigator
2000-現在 スタンフォード大学医学部 教授
2002-現在 ハワード・ヒューズ医科研究所 Inverstigator

Lyrical FoodsMaraxiの創設者。

 

受賞歴

2010 トムソンロイター引用栄誉賞
2010 Award for Excellence in Molecular Diagnostics (Association for Molecular Pathology)
2006 Medal of Honor (American Cancer Society
2005 Curt Stern Award (American Society for Human Genetics)
2004 Rave Award (WIRED Magazine)
2003 ASM-Promega Biotechnology Award (American Society for Microbiology)
2003 Biotech Helsinki Prize (Finnish National Fund for R & D)
2002 Innovation Award (Discover Magazine)
2002 Takeda Award (Takeda Foundation)
2001 America’s Best – Genomics (TIME Magazine)
2000 NAS Award in Molecular Biology (National Academy of Sciences
1998 Jacob Heskel Gabbay Award (Brandeis University)

 

研究概要

DNAマイクロアレイ(DNAチップ)の開発

DNA_microarray_1.jpg

DNAマイクロアレイは数万~数十万のDNA断片を基板上に配列させたものであり、調べたい遺伝子を振りかけると所望のDNA断片と結合するかどうかが容易に判別可能になっている。遺伝子発現パタンを迅速かつ網羅的に調べることができ、例えば「薬物投与後や発病後にどの遺伝子がたくさん発現しているか?」などの情報を、迅速に解析することができる。

現在では疾病診断、研究のためのツールとして有効に使われている。

 

コメント&その他

  1. 近年DNAマイクロアレイ法が安価に行えるようになったことを受け、GeneQuest(Yahoo!提携)、DeNA MYCODE23andMe(Google出資) などが遺伝子検査サービスを続々と提供し始めており、ビジネスとしての趨勢に注目が集まっている。
  2. PLOS(Public Library of Science)の共同創設者でもあり、オープンアクセス出版を支持する一人である。
  3. Impossible Foodsというカリフォルニア州レッドウッドシティにある、植物肉ハンバーガーをつくるユニークなベンチャー企業を創業している

 

名言集

 

関連動画

 

関連文献

 

関連書籍

 

外部リンク

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. ステファン・カスケル Stefan Kaskel
  2. ジェームズ・ロスマン James Rothman
  3. ロバート・クラブトリー Robert H. Crabtree
  4. デヴィッド・ミルステイン David Milstein
  5. ロナルド・ブレズロウ賞・受賞者一覧
  6. 盧 煜明 Dennis Yuk-ming Lo
  7. ノーベル化学賞・受賞者一覧
  8. ジョージ・クラフォード M. George Craford

注目情報

ピックアップ記事

  1. 化学者が麻薬を合成する?:Breaking Bad
  2. 「関東化学」ってどんな会社?
  3. 光で動くモーター 世界初、東工大教授ら開発
  4. ペプチド触媒で不斉エポキシ化を実現
  5. 松本・早大教授の論文、学会は「捏造の事実無し」
  6. ヒドロキシ基をスパッと(S)、カット(C)、して(S)、アルキル化
  7. 交差アルドール反応 Cross Aldol Reaction
  8. イミデートラジカルを用いた多置換アミノアルコール合成
  9. 第七回 生命を化学する-非ワトソン・クリックの世界を覗く! ー杉本直己教授
  10. ナトリウムトリス(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロポキシ)ボロヒドリド:Sodium Tris(1,1,1,3,3,3-hexafluoroisopropoxy)borohydride

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2014年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

高硬度なのに高速に生分解する超分子バイオプラスチックのはなし

Tshozoです。これまでプラスチックの選別の話やマイクロプラスチックの話、およびナノプラスチッ…

新発想の分子モーター ―分子機械の新たなパラダイム―

第646回のスポットライトリサーチは、北海道大学大学院理学研究院化学部門 有機反応論研究室 助教の …

大人気の超純水製造装置を組み立ててみた

化学・生物系の研究室に欠かせない超純水装置。その中でも最も知名度が高いのは、やはりメルクの Mill…

Carl Boschの人生 その11

Tshozoです。間が空きましたが前回の続きです。時系列が前後しますが窒素固定の開発を始めたころ、B…

PythonとChatGPTを活用するスペクトル解析実践ガイド

概要ケモメトリクスと機械学習によるスペクトル解析を、Pythonの使い方と数学の基礎から実践…

一塩基違いの DNA の迅速な単離: 対照実験がどのように Nature への出版につながったか

第645回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院工学系研究科相田研究室の龚浩 (Gong Hao…

アキラル色素分子にキラル光学特性を付与するミセルを開発

第644回のスポットライトリサーチは、東京科学大学 総合研究院 応用化学系 化学生命科学研究所 吉沢…

有機合成化学協会誌2025年2月号:C–H結合変換反応・脱炭酸・ベンゾジアゼピン系医薬品・ベンザイン・超分子ポリマー

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年2月号がオンライン公開されています。…

草津温泉の強酸性硫黄泉で痺れてきました【化学者が行く温泉巡りの旅】

臭い温泉に入りたい!  というわけで、硫黄系の温泉であり、日本でも最大の自然温泉湧出量を誇る草津温泉…

ディストニックラジカルによる多様なアンモニウム塩の合成法

第643回のスポットライトリサーチは、関西学院大学理工学研究科 村上研究室の木之下 拓海(きのした …

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー