槌田龍太郎 (つちだ りゅうたろう、1903年x月xx日-1962年5月9日)は、日本の無機化学者である(写真:関連論文[1]より)。大阪大学教授。
経歴
19xx 東京帝国大学理学部化学科 卒業
19xx 大阪大学 教授
受賞歴
研究概要
原子価殻電子対反発則(VSEPR則)の提唱
「分子上では原子価軌道上の電子は相互反発し、各々の電子対はその反発が最も小さくなるように配置される」という考え方に基づき、分子の結合および構造を定性的にではあるが予想できる理論を、原子価殻電子対反発則(valence shell electron pair repulsion rule)とよぶ。頭文字を撮ってVSEPR則とも呼ばれる。
VSEPR則に従うことで、例えばメタン(CH4)は正四面体構造をとること、アンモニア(NH3)や水(H2O)は非共有電子対と共有結合の電子反発を考えなくてはならないために共有結合の結合角がメタンよりも小さくなるであろうこと、などが予測される。
分光化学系列の提唱
八面体型金属錯体のd-d繊維のエネルギー差の大きさに従って、配位子および金属イオンを並べた序列を分光化学系列(spectrochemical series)と呼ぶ。
配位子の系列
I− < Br− < S2− < SCN− < Cl− < NO3− < N3− < F− < OH− < C2O42− ≈ H2O < NCS− < CH3CN < py < NH3 < en < bipy < phen < NO2− < PPh3 < CN− ≈ CO金属イオンの系列
Mn2+ < Ni2+ < Co2+ < Fe2+ < V2+ < Fe3+ < Cr3+ < V3+ < Co3+
この順列は配位子場理論における配位子場分裂の大きさに対応している。
配位子系列においては、概ねπ受容性が大きく、σ供与性の強いものが後の方に来る傾向がある。
金属イオン系列においては、周期表で下にある(最外殻d軌道の広がりが大きい)、電荷の大きい(イオン半径が小さい)ものほど後ろに来る傾向がある。いずれも配位子との相互作用が大きくなるためである。
コメント&その他
1. 息子の槌田敦、槌田劭はともに科学者である。
名言集
関連動画
関連文献
[1] 山田祥一郎, 化学史研究 1998, 25, 146. [CiNii]
関連書籍
[amazonjs asin=”B000JA1DBQ” locale=”JP” title=”化学者槌田龍太郎の意見 (1975年)”][amazonjs asin=”B000JALHIK” locale=”JP” title=”配位結合 (1961年)”]
外部リンク