フレデリック・スタンリー・キッピング(Frederic Stanley Kipping、 1863年8月16日-1949年xx月xx日)は、イギリスの化学者である。 マンチェスターで生まれる(七人兄弟)(画像 Plastics Historical Society)。
経歴
1879 オーウェン大学入学
1882 オーウェン大学卒業(動物学)
1887 ミュンヘン大学大学院博士課程修了
1887 ヘリオット-ワット大学エディンバーグ助手 (Prof. William Henry Perkin, Jr.)
1890 City and Guilds of London Institute主任研究員 (Prof. Henry Edward Armstrong)
1897 Nottingham大学教授
1936 退官
受賞歴
研究概要
Kippingは、光学活性化合物に関する研究から始めた。立体化学を専門とする William Jackson Pope と共に研究している間、樟脳誘導体の研究(1890-1896)や含窒素化合物の研究(1900-1905)を行っていた。1899年に有機ケイ素化合物の研究を始め、1927年、初めてケイ素ポリマー化合物の同定に成功した。この時Kippingは、ケイ素-酸素二重結合化合物、即ちケトンのポリマーであると解釈した為「silicones(シリコーン)」と名付けた。 これがシロキサンの発見である。
その後、1937年までの間にこの分野で54報もの論文を報告している。しかし、Kippingはケイ素ポリマーを実用化まで繋げることはできないまま退官した。1943年、Corning GlassとDow Chemicals の協力により立ち上げられたDow-Corning Corporationが、ケイ素ポリマーの工業化を始め、丁度その実用化が進んだ1949年にKippingは亡くなった(享年86歳)。Kippingの業績を称え、1960年にDow-Corning CorporationはKipping Awardを設立し、ケイ素化学分野で重要な業績をあげた人物を表彰している。
名言集
コメント&その他
- 父、James Kippingは英中央銀行の関係者かつ農家で、またマンチェスター化学協会の会員であった。
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