赤﨑勇(あかさき いさむ、1929年1月30日-2021年4月1日)は、日本の無機化学者、材料化学者である(写真:Science Portal)。名古屋大学名誉教授/特別教授・名城大学教授。青色発光ダイオードの発明者として世界的に大変著名な化学者。2011年文化勲章受章者。2014年度のノーベル物理学賞の受賞が決定した。
経歴
1952 京都大学理学部化学科 卒業
1952 神戸工業 入社
1959 名古屋大学助手
1964 松下電器産業東京研究所 基礎研究室長
1981 名古屋大学 教授
1992 名古屋大学 定年退官
1992 名古屋大名 誉教授
1992 名城大学 教授
現在 名城大学 特任教授・名古屋大学 特別教授
受賞歴
1989 日本結晶成長学会論文賞
1991 中日文化賞
1994 オプトエレクトロニクス会議特別賞
1994 日本結晶成長学会創立20周年記念技術貢献賞
1995 化合物半導体国際シンポジウム賞
1995 Heinrich Welker Gold Medal
1996 IEEE Lasers and Electro-Optics Society’s Engineering Achievement Award
1996 紫綬褒章
1998 井上春成賞
1998 Laudise Prize
1998 応用物理学会会誌賞
1998 IEEE’s Jack A. Morton Award
1998 British Rank Prize
1999 Solid State Science and Technology Award
2000 朝日賞
2000 東レ科学技術賞
2002 応用物理学会業績賞
2002 武田賞
2002 藤原賞
2002 勲三等旭日中綬章
2003 日本学術会議会長賞
2003 SSDM Award
2004 文化功労者
2006 TMS John Bardeen Award
2006 The Outstanding Achievement Award
2009 京都賞
2011 文化勲章
研究概要
窒化ガリウム(GaN)の結晶化・pn接合(青色発光ダイオード)の実現
他の研究者が技術的に無理と考えていたGaNの結晶化[1]に、長年の地道な研究の末、成功。さらにGaNを用いるp-n接合を実現させ、発光ダイオードとしての応用可能性を、世界で初めて実証した。
一連の基礎的研究のほとんどは、赤﨑教授および天野浩教授(名城大)によって成し遂げられている。1990年代に青色発光ダイオードの工業化・量産化に成功した中村修二教授と日亜化学工業は、彼らの技術を参考にしている。
道路信号などに用いられる発光ダイオード、ブルーレイディスクの読み書きなどに使われる青色半導体レーザーなど、現代生活に密着した様々な工業製品の基盤となっている。
名言集
関連動画
コメント&その他
1. 赤﨑勇教授の研究業績を記念すると意味で、名古屋大学では赤﨑記念研究館が建てられた。また名古屋大学の豊田講堂の時計は青色発光ダイオードでできている。
2. 名古屋大学のライセンス等の実施料収入は、赤﨑特許による収入が約90%を占めており、2007年度まで日本の全大学中で1位にランキングされていた。
関連文献
[1] Amano, H.; Sawaki, N.; Akasaki, I.; Toyoda, Y. Appl. Phys. Lett. 1986, 48, 353. DOI:10.1063/1.96549