[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

入江 正浩 Masahiro Irie

[スポンサーリンク]

入江 正浩(いりえ まさひろ、19xx年x月x日-)は、日本の有機化学者である(写真:公益財団法人豊田理化学研究所) 。九州大学名誉教授。

経歴

1966 京都大学 工学部高分子化学科卒業
1968 京都大学大学院 工学研究科 修士課程修了
1968 京都大学 工学研究科高分子化学専攻 博士課程中退
1968 北海道大学 工学部助手
1973 大阪大学 産業化学研究所 助手
1974 工学博士
1978 大阪大学 産業科学研究所 助教授
1988 九州大学 機能物質科学研究所 教授
1996 九州大学 工学部教授
2007 立教大学理学部教授・九州大学名誉教授
2009 立教大学理学部特任教授
2014 立教大学未来分子研究センター 客員研究員・副センター長

受賞歴

1988 高分子学会賞
1993 光化学協会賞
1995 ダ・ヴィンチ賞(フランスLVMH財団)
2005 日本化学会賞
2007 向井賞
2007 紫綬褒章
2008 テオドール・フェルスター賞(ドイツ化学会)
2014 ポーターメダル
2017 瑞宝中綬章

研究

光駆動分子ジアリールエテンの開発[1]

cis-エチレンの両端に芳香環(アリール基)をもつ化合物は、紫外光(UV)照射によって開環構造から閉環構造へ変化する。可視光(Vis)を照射すると元に戻る。

数ある光駆動型分子(アゾベンゼン、スピロピランなど)の中でも繰り返し特性に優れ、合成・誘導体化の柔軟性やバリエーションにも豊む。結晶状態でも光応答性を示すという他の分子にはない特徴を持つ。光感受性色素・大容量メディア・光スイッチ・アクチュエータなど、数々の応用が期待される最もホットな有機分子の一つである。

diarylethene.jpg

コメント & その他

 

関連文献

[1] a) Irie, M.; Mohri, M. J. Org. Chem. 1988, 53, 803. b) Irie, M.  Chem. Rev. 2000, 100, 1685.  DOI: 10.1021/cr980069d

 

関連書籍

[amazonjs asin=”4320071034″ locale=”JP” title=”記憶と材料―入門形状記憶材料 (ニューマテリアル・サイエンス)”][amazonjs asin=”4882310643″ locale=”JP” title=”形状記憶ポリマーの材料開発 (CMC books)”][amazonjs asin=”4254252544″ locale=”JP” title=”光・電子機能有機材料ハンドブック”][amazonjs asin=”4781305091″ locale=”JP” title=”フォトクロミズムの新展開と光メカニカル機能材料 (新材料・新素材シリーズ)”][amazonjs asin=”4882317613″ locale=”JP” title=”機能性色素の応用 (CMCテクニカルライブラリー)”]

外部リンク

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 諸熊 奎治 Keiji Morokuma
  2. アントニオ・M・エチャヴァレン Antonio M. Echav…
  3. ニール・K・ガーグ Neil K. Garg
  4. ノーベル化学賞・受賞者一覧
  5. 安積徹 Tohru Azumi
  6. ロルフ・ミュラー Rolf Muller
  7. ヴァレリー・フォキン Valery V. Fokin
  8. ブルース・リプシュッツ Bruce H. Lipshutz

注目情報

ピックアップ記事

  1. 環化異性化反応 Cycloisomerization
  2. 関東化学2019年採用情報
  3. 【速報】2018年ノーベル化学賞は「進化分子工学研究への貢献」に!
  4. 【味の素ファインテクノ】新卒採用情報(2026卒)
  5. トクヤマが参入へ/燃料電池部材市場
  6. 夢の筒状分子 カーボンナノチューブ
  7. 米国ACSジャーナル・冊子体廃止へ
  8. 公募開始!2020 CAS Future Leaders プログラム(2020年1月26日締切)
  9. 秋山・寺田触媒 Akiyama-Terada Catalyst
  10. 防カビ効果、長持ちします 住友化学が新プラスチック

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2007年11月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

注目情報

最新記事

植物由来アルカロイドライブラリーから新たな不斉有機触媒の発見

第632回のスポットライトリサーチは、千葉大学大学院医学薬学府(中分子化学研究室)博士課程後期3年の…

MEDCHEM NEWS 33-4 号「創薬人育成事業の活動報告」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

第49回ケムステVシンポ「触媒との掛け算で拡張・多様化する化学」を開催します!

第49回ケムステVシンポの会告を致します。2年前(32回)・昨年(41回)に引き続き、今年も…

【日産化学】新卒採用情報(2026卒)

―研究で未来を創る。こんな世界にしたいと理想の姿を描き、実現のために必要なものをうみだす。…

硫黄と別れてもリンカーが束縛する!曲がったπ共役分子の構築

紫外光による脱硫反応を利用することで、本来は平面であるはずのペリレンビスイミド骨格を歪ませることに成…

有機合成化学協会誌2024年11月号:英文特集号

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2024年11月号がオンライン公開されています。…

小型でも妥協なし!幅広い化合物をサチレーションフリーのELSDで検出

UV吸収のない化合物を精製する際、一定量でフラクションをすべて収集し、TLCで呈色試…

第48回ケムステVシンポ「ペプチド創薬のフロントランナーズ」を開催します!

いよいよ本年もあと僅かとなって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。冬…

3つのラジカルを自由自在!アルケンのアリール–アルキル化反応

アルケンの位置選択的なアリール–アルキル化反応が報告された。ラジカルソーティングを用いた三種類のラジ…

【日産化学 26卒/Zoomウェビナー配信!】START your ChemiSTORY あなたの化学をさがす 研究職限定 キャリアマッチングLIVE

3日間で10領域の研究職社員がプレゼンテーション!日産化学の全研究領域を公開する、研…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP